初めてドラマオリジナルヒロイン、と言う存在を意識したのは「探偵ガリレオ」の柴咲コウだった。厳密にはオリジナルでは無くて、「原作にいたキャラクターの出番をメイン級に増やした」なんだけれども、まぁ、良いじゃないですか。
探偵ガリレオが「他媒体に影響されて原作を購入する」の初めてである可能性は、高い。他にも色々と変わっている部分があり、その変更点を見て子供心に「なるほど。こういうのは(少なくともあの時間に放送する)TVドラマとしては放送出来ないのね」と察した記憶がある。
勿論そんなデリケートな変更点ばかりではなくて、「ジャニーズ(香取慎吾)をねじ込みたかったんだなあ」であるとか、「ヒロインのピンチをねじ込みたかったんだなあ」みたいな、そーいうエンタメの観点からの変更点が主だったが。
あと、役者としての福山雅治、という存在を意識したのもこれが初めてだったか。それまでは「歌手」としてしか知らなかったが、「役者」でもあり、そして優れた演技力を持つ事も、ここで初めて知ったのである。天は二物三物を平気で与えますね。
ちなみに「下ネタおじさん」としての顔も後に知ることになる。
まぁ、なんだろう、それなりにショックだった様な気はしますね。父親が福山好きな割に、「福山がやっているラジオ」を俺といる際に聞かない謎は解けましたが。今は「イケボの下ネタは面白い」という事が分かりましたが。
ガリレオで一番心に残っているドラマオリジナル要素といえば、第一シーズンの最終回周りだ。
確か原作で別の話を何個かくっつけて連作にしたんですよね。
「黒幕、福山雅治の恩師じゃね?」みたいな疑惑が出たり、福山とヒロイン(柴咲コウ)との関係にちょっとした溝が入ったり、色々あってついに最終回。
やはり黒幕は湯川の恩師。だが柴咲コウが人質に……巨大な爆弾に括り付けられてしまう!しかもこの爆弾、「核爆弾」だと言う!
……ドラマオリジナル要素で核爆弾って出して良いんだー、となった記憶がある。それなりの衝撃だった。
それより前に「アニメオリジナル」は、何個か体験していたんですよ。比較的行儀の良い、原作とのバランスを考えた奴を。「アニメオリジナルの強キャラ」が原作のバランスを崩さないように配慮された奴を。そりゃあ後々原作との辻褄が合わなくなったりもしたが、しょうがないことさね。
さて、初めてのドラマオリジナルだ。まぁ、あるとは思っていたさ。しかし「ドラマがアニメより現実離れする」なんて事はあるまいよ……と、当時は(子供だからね)そう思っていたのですが、まさかまさかのドラマオリジナル核爆弾。突然の火力インフレにびっくりしましたね。
(一応は)ミステリドラマの凶器の火力としてなかなか無いからね、核爆弾。
この上を行こうとするとどうなるだろうか。「地震」とか「洪水」とかの自然災害……広範囲のそれならジュールで超えられる、みたいな話は聞いた事があるんだけれど、果たして本当か。「巨大隕石」くらいは持ってこないと画的な説得力が足りない気もする。ネウロでもそこまではやらねえよ。
まぁ出てきただけで、結局爆発はしなかったのですが。福山が頑張って解除した。
この爆弾解除の過程で色々と問題というか課題が出てきて、ここで初めて知ったのだったかな。フィボナッチ数列。1、2、3、5、8……みたいに、【前の2項を足した数】をどんどん書いていく奴。ここで初めて知って、たまーーーにクイズ番組で出てくるね、くらいの感覚で今日まで暮らしてきた。高校で何かに使った気もするけれど、もー覚えてないです。
で、ドラマオリジナル核爆弾の最後の課題、そのオチもなかなか面白かった記憶があります。アレ系だとコナンの時計仕掛けの摩天楼より好きですね。……さて、アレ系が何を指すかわかるかな。
あと最終回のキャッチコピー(新聞のTV欄だったかなぁ)が主題歌に引っ掛けて「聖夜にKissして!」だったのにしなかったのは、次の日の学校でちょっと話題になりました。
ガリレオの記憶は、そんな感じ。
福山が「ありえない」に反応してオカルト知識をガーッとやって「実に面白い」でまとめるくだりは、原作ではあんな露骨にはやらないです。確か。今、手元にないからわかんないけれど。