世の中アツい演出は色々とあるけれども、トップクラスに熱い演出が「タイトル回収」である事は、多数に納得いただけるのでは無いかと思う。
……「トップクラス」ですからね?「ラストバトルでOPのフルバージョンが流れる」派とかも安心して投票するが良い。
昨今、とは言ってももう10年以上言われ続けている事だが、作品のタイトルが長文化してきている、と言われて久しい。それも仕方のない側面はあると言うか、俺としては何にも思わん、寧ろ探す際に特徴が掴みやすいので好都合だったりするのだけれども、それはそれとして長文化したタイトルでは「回収」するのはむずかしかろう。
「俺たちの『異世界に転生したと思ったら人類が滅亡した未来の地球だったけれどそれに俺は気づかない』冒険も……とうとう終わるんだ……」
……架空のタイトルです。
気づいたんだろうね。
……俺の腕前、と言う問題はあるだろうが、やはりパッとしない。単語。一文。それくらいが望ましい。
全く熱くないタイトル回収、と言う物があったらどんなものか。
……もしも仮に「お手洗い行ってきます」と言うタイトルの物語があったらどうなるだろうか。
このタイトルなのにコメディ調ではなく、終始シリアスな展開が続く。そう言う話のタイトルがコレだったら、どうなるだろうか。
「一番盛り上がる部分で、誰かが『お手洗いに行く』事だけが確定している」
そう言う物語があっても、良いとは思う。
「誰が行くんだろう?」
で読者の興味を引っ張る事ができるかもしれない。
主人公だろうか?それともクールなライバルだろうか?まさかのヒロインだろうか?
小なのか?大なのか?両方だろうか?
……面白いかもしれない。
中盤のアイツがやけに芋を喰っていたのが伏線になっていたのですね。
銀魂の夜王と星海坊主……めちゃくちゃな強キャラ同士が三日三晩戦って、その幕切れが星海坊主の「あの、ウンコしたいんだけど……」だったのをふと思い出しました。ギャグ漫画日和にもそんな話があった気がする。
どんなシリアスなお話でも、どんな暗い過去を持つ奴でも、ウンコはします。アイドルはウンコしないなんてのもいまは昔の話です。そこに真摯に向き合った意欲作、と言えるかもしれない。誰かが書いたらとりあえず読んではみるよ。
ブルックを見たルフィの第一声が「お前ウンコすんのか?」だったのも今思い出しました。そこの確認だけして仲間に勧誘するんだから、コレが海賊王の器ですね。
コレで「汚れた手を洗う」とかそういう流れでの回収だったら、怒りはしないけど、ちょっとモヤッとする。そこで上手い事言ってほしくは無かった。
普通にトイレに行って欲しかった。
なんだその欲望は。
そういう趣味はないです。