節足雑踏イケタライク

日々思った事や、書籍・映画・その他の感想なんかを呟きます。あまりマジメではございません。

快適空間の斧男

今週のお題「間取り」

 

以前、ロフトベッド(そういう呼称が正確なのかは知らん)の下がクローゼットというか、小部屋の物置になっている部屋に住んでいた。

 

アレは良かった。適度な狭さの密閉空間が1人暮らしの「1人になりたい気分」にぴったりだった。本来の使用用途である衣装部屋としては、俺は服そんなに持ってねーので使わなかったが、用途外であることを差し引いても、アレは良かった。

 

良かったんだが、メンタルが安定している際にはアレは少し怖かったのも覚えている。

 

俺は昔読んだ怖い漫画で「ベッドの下に誰かいる」……俗に「ベッドの下の斧男」とよばれる類型の存在が怖くて仕方ないんだけれども、今回ベッドの下がそれなりの快適空間(色々持ち込んでちょっとした書斎みたいになってた)になってしまっているので、もし居るとしたら、コンディションが万全なのである。這いずるより動きも機敏だろうし。

 

しかしあの部屋から離れて、今冷静になって考えてみると、「ベッドの下のクローゼット(快適空間)の中の斧男」はそんなに怖くない。

 

ベッドの下の斧男の何が怖いかといえば、ふと誰もいないはずの部屋に気配を感じ、探したけれども誰もいない。けれども気配は消えなくて、まさかと思いながらベッドの下をのぞき込んだら目が合って……という流れだろう。「居るはずのない箇所に人がいる」の二重構造だ。「自分の部屋」の「そもそもそんなところには入らねーよ」という箇所、そういう二重構造だ。

 

翻ってベッドの下の斧男がベッドの下の快適空間にいた場合、これは同居人である。気を遣い過ぎた結果、ベッドの下を己のパーソナルスペースにしてしまったのであろう。別にそんな気にしなくていいのに、という気持ちと、俺のベッドの下だからそこもおれのパーソナルスペースだよ、という気持ちで半々ですね。

 

結局のところ、二人暮らし、シェアハウスとしてはあの部屋は狭いのがどうしても問題として立ち上がってくる。それぞれのライフスタイル、生活様式にあった間取りを選ぶことが、何よりも重要になるのは言うまでもない。

 

あと、寝ている所を覗き込んでくるタイプの不審者も苦手。仰向けで寝るの少し怖い。