昨今「多様性」であるとか「平等」であるとかを考える際に頻出する単語である「機会均等」と「結果平等」。どの場合においてどちらを優先すべきか、あるいはどの様に両立を目指すのか。答えの出ない問いに「武士道」と「騎士道」の観点から少しでもヒントを得る。
この文章はそういう文章では無い。全然無い。
そういう文章が読みたい人は、帰ってください。
ここにそういう文章が書かれる日は、来ないです。
ビ○リーチとかバ○フィードとか行くと良いよ。
知らんけど。期せずして○に同じ文字が入るね。
コレはデュエマの思い出の文章です。
ある時。デュエマに「サムライ」と「ナイト」が現れた。
「サムライ」とはクロスギア、という武器を主軸とした戦い方をする集団である。「侍流ジェネレート」により、強力な武器を次々と呼び出すのだ。
一方の「ナイト」は呪文を主体とした戦い方を好んだ。「ナイト・マジック」はナイトがいる際に撃てば、その効果を2度使えて、お得だ。
弟はサムライに惹かれ、俺はナイトに惹かれた。自然な成り行きから、この様な取り決めが成された。
「パックを剥いて出たサムライは弟の物とし、ナイトは俺の物とする」
いちいち交換するのも面倒くさいので、もう、金を出した人に寄らず、その種別によって所有者を決めてしまおうという、ある種の乱暴さが産んだ取り決めであった。
そしてこの取り決めは、しばらくの間は円滑に回ったのだ。2人は「自分では使わない」サムライ、あるいはナイトを持て余す事も無く、それなりの強さのデッキを作る事が出来た。
コレは上手く「機会均等」が成立した例と言えるだろう。どちらのサムライにもナイトにも、等しく活躍の機会が与えられる。ここで終われば、平和だった。
ここで、終われば。
ある時、俺は当ててしまった。
戦国竜ヴァルキリアス・ムサシ。
強力なサムライである。しかし取り決めがある以上、コレは弟に渡さなくてはならない。それだけなら、まぁ、良い。全然渡すさ。弟が同様のレア当てた際にも俺にくれるならね?そりゃあ、渡すさ。
……ただ、俺が当てたの、シークレット・レア仕様だったんですよねー……。正式名称はヴィジュアルショック・シークレットカード。ええと、イラストが、普通とは違うの。イラスト枠がドドーン!となってて、ホイル加工がしてあって、ちょっとした3Dみたいになってるの。
で。コレのナイト版は、無いの。当時は「次に出るのかな?」くらいのノリだったんだけど。結局、出なかったの。というか確か、この1回で打ち切りになった企画なの。最近やってたらそれは知らん。
弟の前で剥いたら出たので、やった〜、渡せよ、と言ってくるんですよ。当然だろ?と。俺も渡すんだから、と。
幽騎士ブリュンヒルデ。
弱くはないけど。お前それ、コモンじゃねえか。最低レアじゃねえか。成立すると思っているのか。
させなければならんのである。条約を結んでいるので。
……結局どうしたんだっけ。
「俺にはコレを未使用の状態で中古のカードショップへ売りに行くという選択肢がある。それをすれば恐らくパックが3つは買えるだろう。しかし取り決めがあるのでそれはやめてやる。だがタダでお前に渡すのも癪なので、300円で売ってやる」
……で手打ちにしたんだっけ。額は違うかもしれないけど。弟に「ケチだケチだ」と罵られ、母にも大人気ない、と言われた記憶があるので、タダでは渡さなかったと思う。
でも俺も「なんでこの値段で」「本来ならもっと取れる」と納得せずに不満タラタラでやってたので、まぁ、こんなもんだろ。
結局コレが原因で条約が立ち消えになり、各自各々の友人と自分の使わないサムライ、あるいはナイトを交換するようになりました。
結果平等は、成されなかった。
現代で問題になっている事を小学校(中学だっけ?)の時分で実感した、と書けば、まだ格好はつくか。
俺はあの時どうすれば良かったのか。やはり条約に従い、素直に渡すべきだったのだろうか。
そんな事を考えながら、ふと思い立って現在のヴァルキリアス・ムサシ(ヴィジュアルショック仕様)の値段を調べてみました。
……いやぁ。ケチって言われる筋合いはねぇなぁ。
ちなみに幽騎士ブリュンヒルデ、使い勝手は良かったです。実際のデュエルでの活躍度合いは、弟のヴァルキリアス・ムサシより上だったかもしれないね。
……というか。
弟とのデュエルで見た事ねえぞ。
ホイル仕様のヴァルキリアス・ムサシ。
……売ったんじゃねえか、アイツ?