来たる2/5に、成田良悟20周年記念ワンドロ第2回があるそうです。テーマは「BACCANO!」。成田良悟のデビュー作、不死の酒を巡る馬鹿騒ぎだ。
というわけでそれの準備をしつつ、記事全体の方向性をしっかり見定めながら、今回「書けなかった」事をメモ的に溜めておきたいと思う。
実は第1回の時も途中まではやっていたのですが、下書きにしても中途半端なものになってしまったので、今回は公開することを前提に、ある程度綺麗な形で残しておこう。今読み返したら自分でも何を書いてるのかわからなかった。学生時代の失敗をいつになっても繰り返す。
第1回、テーマ「笑顔」の本文はこちらです。
大前提
まずワンドロ企画であるので、1時間で書き上げることを大前提とし、今回はあくまで「事前準備」であることを留意する。ちなみにルール上は「事前制作」まで実は認められているのだが、まぁせっかくのお祭りなので、本文についてはできるだけ即興で書いてみようと思う。
第一回の記事同様、見出し3つの「20分×3」で1時間、というのが区切り良いかなと思う。
3つの見出しを何にするか。今回の「事前準備」ではそれを決めておきたい。
小前提
3つの見出しは1つのテーマによって共通したものがまとめやすくて良いと思う。難しい話ではない。要するに第一回の記事が「笑顔」というテーマでまとまっていたのと同様に、「BACCANO!」以外にも何かもう一つ軸が欲しいよね、という話である。
少し考えて「作品」「キャラクター」「作品自体の魅力」という3本の軸が出来上がった。それぞれについて見ていく。
「作品」は簡単に言えば「何巻良いよね」という軸だ。BACCANO!ならば○○年、という話になるだろうか。……ただこれには少し問題がある。趣味で選ぶと1931年、大陸横断列車フライング・プッシーフットで起こった事件と1932年、連続殺人鬼アイスピックトンプソンに纏わる狂気の真実、そして1931年、列車での騒動と同時期に発生した誘拐騒動の話になるのだが、あまりにも1931-1932年にまとまり過ぎている。端的に言って「何巻の話なのかわかりにくい」。
あと結局その作品についてああだこうだ言うのであればどうせ登場する「キャラクター」なり「作品自体の魅力」なりについても触れることになるだろうから、正直独立した軸として運用できているかと問われればそれもまた微妙であった。
「キャラクター」は簡単に言えば「誰々良いよね」という軸だ。魅力的なキャラクターには事欠かない。敢えて難点を挙げるなら、その中から3人選ぶのに少々難儀するだろうか。贅沢な悩みである。
「(作品自体の)魅力」を簡単に言うのは難しい。それでも言葉にするのなら、「BACCANO!という作品は、『こういう所』が良いんだ!」という感じになるだろうか。
それをやるなら1時間の即興じゃなくてちゃんと書きてぇし、書けねぇし。「キャラクター・シリーズ全巻の背景に在るもの」を言語化すると(できないけれど)たぶん成田作品全体の「哲学」みたいな話になるぞ。
そして再三いうけれど、俺にそんなもん書けねえぞ。
はい、大人しくキャラクターにしましょうね。
誰にする?
……かはこのブログをやっていく内に発見した「好み」により決定した。
ちょっと趣味に走り過ぎている感もあるが、まぁ個人ブログで趣味に走らなかったらどこで趣味に走るんですか、というお話である。
以下に決定するまでに通った「道筋」を、簡単にではあるが記録しておく。
- アイザックとミリア
我知らず幸福を撒き散らす強盗カップル。「作品の顔」たる存在だと個人的には思っているトリックスター。間違いなく「好き」ではあるのだが、活躍の幅が広すぎる。20分で書くのが少々難しい。結局物語上でどういう活躍をしたのか、については俺が把握しきれていない部分もあるだろうし。
- フィーロ・プロシェンツォ
「主役っぽい」人。いやまぁ実際主役ですよ。華がある、のは大変に重要なことだ。それだけにアニメ版のタイトル、「凶弾に倒れる」以外でももう1枠どうにかならなかったのか、とは少し思う。活躍の幅が広すぎる、のもそうではあるし、あと「自身も気づいていない事」が確定する形で明らかになってからの方が書きやすそう。現段階で書くのも一興ではあるが。
- ジャグジー・スプロット
泣いて怯えて蛮勇を奮う。顔面に剣の入れ墨を入れた不良集団リーダー。ただしめちゃくちゃ弱気で泣き虫だ。成田作品の「ヤバそうな見た目で実はそこまでヤバくない……と思わせておいてやっぱりヤバい」枠の開祖だと思っている。この枠について語るのは、Baccano!という作品から少しはみ出てしまうか。池袋の首無しライダーとかが入る。一番ヤバい見た目をしているが、けれども上位の常識人、その上でやっぱり人外なのよ。
- レイチェル
見た目趣味枠。真面目な話「線路の影をなぞる者」への説得とか、けじめをつけるシーンとか、名シーンはかなり多い。あとはクールな彼女が「禁句」……「最も恐れている言葉」を言われてものすごい速さで逃げていくシーンとかも良い。ただ語っていく間に「癖」が少し強く出過ぎる可能性がある。
- チェスワフ・メイエル
合法が過ぎるショタ。君に対して「癖」を出すとどこぞの前髪さんみたいになるからこれも避けておく方が無難だろうか。2001で全身を焼かれて「決意」をするシーンとか好きなんですけどね。あれがあっての2002だからこそより引き立つのだ……。
- ダラス・ジェノアード
人間のクズ。違うんよ。俺が彼にヘイトを抱いているとかではなくて、公式の人物紹介における紹介文がそのまま『人間のクズ』なんよ。成田作品における「お前ただのやられ役じゃなくて再登場するの!?」枠の開祖か。泉井とかあの人*1とかが入る。そしてコイツの魅力を説明する際に「でも実はクズなだけじゃなくて」みたいな事を言いたくないので、あんまり書きたくない。美徳はあるにはあるし、キャラクターとしては好きなのだが、それはそれとしてお前の紹介文はその5文字が良いよ。
- チック・ジェファーソン
拷問師。好きなキャラなんですよ。こう、一見すると頭がそんなに良くなさそうで軽んじられているけれども、しかし実際は色々考えているし、何より「痛み」についての哲学だったり、拷問師という仕事に対する誠意だったり、そういうものをしっかり持っていて……それこそ、ダラスを脅迫するシーンの「最悪さ」とかも良いですよね。あと彼の過去とか、「弟」周りとかも、かなり好きな流れ。
- マリア・バルセリート
殺し屋。日本刀「コチーテ」と「ムラサーミァ」の二刀流を操るメキシコ娘。なんでもすぐに斬ろうとするが別に妖刀に操られていたりはしない。素。ノリが軽いバトル要員として好き。見た目とかもかなり好きなんですがね。
- ラズ・スミス
天才狙撃手を生み出す鍛冶屋(ガンマイスター・スミス)。無数の銃を懐に忍ばせた狂気の殺し屋。作中でも散々「自分で自分の事を狂気って言っちゃうのどうなんだよ」とされている彼ですが……「それ」でも、色々危険な目に遭いながらも、鉄火場に放り込まれても、「殺し屋」たらんとする姿勢は、確かに『狂気』というに相応しい。
- ヴィクター・タルボット
不死者。FBI所属。この人が政府筋に居ないと不老不死の皆さんは事務手続きの面で大変に苦労するはずなのだが、なぜか皆から舐められている。なんなら実の部下からも若干舐められているというか対応が雑というか。でもまぁしっかり真面目に仕事する普通に有能な良い人です。セロテープの下りとか好きです。
- エルマー・C・アルバトロス
笑顔中毒者。不死者。以前書いたけど正直まだまだ書ける。とはいえ今回は他の人に回すべきか。
- ヒューイ・ラフォレット
不死者。テロリスト。初登場の頃は色々あったが、なんだかんだでまだまだラスボス候補?1700年代コミカライズおめでとうございます。「お前ただのテロリストじゃなかったのか」となる1700年代……是非ともお読みいただきたい。いきなり読むのはどうなんだろうな……そうなるとまた違った味わいがあるか。
- クッキー
人語を解さぬ獣……言ってしまえばグリズリー。身長は軽く3mを超す。まぁなんというか、こんなのでも「良い奴」に入ってしまう懐の深さみたいなものが、世界観の広がりを感じさせる要素としてかなりツボでして……実際、見た目に反して作中かなり上位の「良い奴」だぞ!直接クッキーだけを相手に常識的な対応を取っている限りにおいて生命の危機は(ほとんど)ないよ!懸念点を挙げるとすれば飼い主さんのご職業。本人の「意図せぬ事故」は、下手な人間より可能性低いぞ。
- エスペランサ・ボロニアル
女好きな領主様。いやめちゃくちゃ健全な紳士ですが。それはそれとして「女好き」と表現するのに些かの躊躇いはない。登場時期が1710年代に限られており、今後の活躍は恐らく……と思っていたらコミカライズが始まったのでまだまだ新規のオリジナルシーンが貰えるかもしれない。台詞が「良い所」でカットされちゃってましたが、続きはまた別の機会かな?
- ジャンピエール・アッカルド
劇作家。最後の「結末」がなんとも言えず好みなのですが、オリジナルシーンとか果たしてもらえるかどうか……。コミカライズで初めてその姿が明らかになる……のかな?まぁ、そんな特徴的な姿はしていないと思いますが。「彼」の被害者ではあったのだろうけれども、まぁ本人にも悪い所は割とあって、ただまぁそこまでされる謂れがあるかって言われたら微妙なんですがそれはそれとして「結末」は「お前……」となる、そんな人。「お前……」となるのも、本当に「お前……」となるだけだから、すげぇ良い塩梅なんですよ。何にも良くない。
- 病(イルネス)
見た目趣味枠。……あれ?レイチェルと見た目の属性真逆では?片や機能性特化の作業服、片や装飾特化のパンク黒ゴス……「振り切っている」のが好みなのか。少なくとも2次元においては。そのなんとも暗く陰鬱でどこまでも救われない過去と、それでも現代では明るくしてるけどやっぱり無理が生じてる女の子。……そんな中で事件が起きて、色々あって同年代の友達が出来ました、と書けば良い話に見えるだろうか。……どうなっちゃうんでしょうかねぇ。
- メルヴィ・ドルメンテル
最新巻枠。1930年代のフィーロ達の前に、突如現れた「ドルメンテル」家……その顔付きは「とある人物」に酷似していて……?……彼の『ボディガード』とかは確かにめちゃくちゃ強敵なのだけれども……彼本人はなんか……うん。ヒューイと『ボディガード』に「お前気を付けろよ本当」と注意され、最新巻ではとうとう「30分後に道化となる」予告までされてしまった。その状態で数年が経過している。凄いですよね、格付けチェックで言えば「この後消えます」が出てきて数年だぞ。だが成田読者は知っている。こういう、若干読者からも舐められている奴は、最後の最後に割と大変な事をやらかすんだ。そこも含めて期待しています。同じ枠にはファルデウス君とかがいる。仲良くしてやってくれ。
……以上のキャラクターが、今回候補に挙がった。どのキャラクターも好きですし、なんならまだまだ好きなキャラクターは全然居るのです。脚注に居る「彼」とか、諸事情によってこういう形式で名前を書きにくいあの野郎とか。
今回もう一つの「軸」を設定する中で、惜しくも「機会」ではない、という事になってしまった*2が……彼ら彼女らについてのなんらかもぜひ見てみたい、その気持ちを捨てきれない……。
……「前日」のいいタイミングでこの記事を流したら、ワンドロに参加したいけど誰にしようか決めかねている人たちが彼女ら彼らの事を書いてくれる(確率が上がる)んじゃねえの?
……じゃあ、そうするか。
そんな魂胆でこの記事を更新しましたが、うん……これ完全に事前制作+事前投稿だな……。