節足雑踏イケタライク

日々思った事や、書籍・映画・その他の感想なんかを呟きます。あまりマジメではございません。

祝・ハリウッド!Bullet Train!「マリアビートル」

「マリアビートル」がハリウッドで映画化されるそうです。主演はブラピことブラッド・ピットで、監督は「ジョン・ウィック」や「デッドプール2」のデビッド・リーチ。タイトルはBullet Train。銃弾!列車!そして熟語として意味するのは「新幹線」!あつらえたようなタイトルだ!

 

まぁ、このご時世ハリウッドで「映画化が決定した」段階では全然安心できない、「安心して日本で観られるか」はまだまだわからないのですが、しかしおめでたい事ではある。このキャリアの人間が集まれば大丈夫だろとか吐かす奴は「幻の湖」を見るがいい。僕は遠慮しておきます。

 

個人的には日本で映画化された「グラスホッパー」と関連するシーンの扱いが気になる。特に先生はどうするんだよ。「やたら風格のある一般人」として出すか?それとも日本版の俳優(生田斗真)をそのまま起用?明確に別作品のキャラだから1人だけ日本人でも違和感はあるが、あっても良いな。

 

わからない事だらけではあるが、今日は「マリアビートル」の感想だ。ネタバレ注意!

 

 

あらすじ

 

幼い息子の仇討ちを企てる、酒びたりの元殺し屋、「木村」。優等生面の裏に悪魔のような心を隠し持つ中学生「王子」。闇社会の大物から密命を受けた、腕利きの二人組「蜜柑」と「檸檬」。とにかく運が悪く、気弱な殺し屋「天道虫」。疾走する東北新幹線の車内で、狙う者と狙われる者は交錯する――。小説は、ついにここまでやってきた。映画やマンガ、あらゆるジャンルのエンターテイメントを追い抜く、娯楽小説の到達点!(カバー裏より引用)

 

 

 

この新幹線には何人かの「裏社会」のキャラクターが乗り合わせてしまっている。それぞれの簡単な紹介と「目的」を簡単にまとめておこう。あとそれぞれのキャラクターの「特徴」も。

 

木村

 

引退した殺し屋だ。荒事からは身を引いて、普通に暮らしていたけれど、息子に再起不能とも言える大怪我をさせた奴が新幹線に乗るという情報を聞きつけ、復讐のために乗車した。つまり目的は後述するキャラクターである「王子」への復讐である。なお、アルコール中毒」であり、アルコールを飲む事が出来ない。アルコールを飲んでしまった時点でこのキャラクターは不可逆の変質をしてしまう。一応、治療の末、飲まなければ正気で行動可能とはなっているが。

 

檸檬と蜜柑

 

通称「果物」。現役の殺し屋コンビだ。非合法の仕事ならある程度なんでもやる。とある人物(とトランク)の護衛が今回の仕事で、該当人物を目的地まで連れて行くのが目的……だったのだが、ちょっと目を離した隙にソイツを殺されてしまった。あと、届けるはずだったトランクも無くしてしまった。

 

よって目的地までにトランクを発見し、尚且つ適当な「犯人」を仕立て上げて、依頼者の怒りを分散させなくてはならない。それでも無傷で終わるのは難しいだろうが、やらないよりはマシである。依頼者がマジでおっかないので、なり振り構ってはいられない。犯人が本当に「犯人」である必要はないのがポイントだ。

 

檸檬ややお調子者の機関車トーマスマニアで、蜜柑は冷静な読書家だ。息が合うとは思えない組み合わせで、事実、趣味の話は食い違いまくっているけれど、しかし仕事の腕は確か(初っ端から失敗しているのは多めに見てください。若干ネタバレ気味だが、『相手』も結構な強敵で……)で、信頼関係もそこそこ確かである。こういう風に言われるのは彼等、嫌がるだろうけれども。

 

目標が2つある、かなりハードなキャラクターだが、そこはコンビという事で協力して頑張っていただきたい。

 

七尾(天道虫)

 

最近頭角を表してきた殺し屋だ。腕前や評判は決して悪くない。彼の「目的」は、車内にあるとある荷物を奪う事。奪って、道中の上野駅で降りれば、それで成功だ。難なく「荷物」であるトランクを発見、確保して、あとは降りるだけ……という所で彼の固有スキルである「不運」が発動してしまう。果たして彼は、無事に荷物を持ったまま新幹線を降りる事が出来るのか。

 

彼だけ目標がクリア寸前で、まるで小学生のお使いみたいな難易度だが、「不運」がめちゃくちゃな性能をしているので、バランスは案外取れている。ネタバレ気味になるが、七尾さんの状況は加速度的に悪くなっていく。

 

……こんなスキル持ちなのに頭角を表せているあたり、凄い人、では、あるんですよ?ブラピはこの人みたい。主役って言えばまぁ、主役か。ブラピの雰囲気的には木村の方が合ってると思うんですが。

 

王子

 

唯一、裏社会とは無縁の中学生だ。

 

嘘じゃない。嘘じゃないが、非常に残酷な中学生だ。安い表現をすればサイコパスだ。自分の手を汚さず、周囲を操り、人の大切な物を傷つける。おねショタ物にはいて欲しくないですね。ショタが主導権を握る、どころの騒ぎではなくなるので。R18がR18Gになります。割とマジで。エロい事もね、多分してると思うんですけど、作中での明確な描写がG方向に寄ってるので。

 

木村に情報を敢えて流し、あっさりスタンガンで気絶、拘束すると、そのまま木村の息子を人質に、あれこれという事を聞かせまくる。一応の目的として木村を使って裏社会の大物を殺害する、というのはがあるが、そこまで、周りほど切羽詰ってはいない。1人だけエンジョイ勢である。あるいはその姿勢の違いが、何かに絡んでくるのかもしれない。

 

 

感想


……とりあえずこの辺りの登場人物が狭い新幹線の中でわちゃわちゃする群像劇、それが「マリアビートル」だ。一応単体で完結はしているけれども、出来れば同作者の「グラスホッパー」とか見てからの方が良いかも……。「知らない仮面ライダーが『見てた人からすれば多分エモいんだろうな』みたいな事をやっているシーン」が好きな人はそのまま観ても良いと思う。

 

俺はジオウのエターナルでこれやったんですけど、なかなか良い物ですね。どうも本当に「たまたま風が吹いただけ」らしいぞ、と知った際にはそんな事ある?となりましたが。

 

ハリウッドという事は、アクションシーンには期待して良かろう。堅気に囲まれた閉鎖空間という事もあって、あんまり銃は撃たない……サイレンサー(サプレッサー?)無しで撃つシーン確か無かったんじゃないかな?……けれども、肉弾格闘はそこそこ多いので。

 

なので、そこはもう読むなりあるいは映画化されたのを見てもらった方が早いと言うことで、敢えてアクション以外の部分を紹介するならば、まぁ「質問」のシーンになりますよね。

 

大人が子供に無邪気にされて困る質問、と言うのは何種類かあるんですが、そんな質問を上記の、王子が、しまくるシーンがあって。大体各登場人物に1回くらいあるんですけど、まぁ王子あんな奴だから、全然「無邪気な質問」では無いんですよね。それを装ってはいるけれども、実態としては“邪気マシマシの悪意乗せ〜隠し味に殺意を添えて〜”なんですよ。そんなノリで聞いてくるのが「どうして人を殺してはいけないのか」なんですが。

 

嫌ですよねー、コイツ自分は殺しまくってる上で無邪気にこれ聞いてくるんです。「このカードなんで禁止なの?」とニヤニヤしながら、カジュアルな身内の戦いで使ってくる奴の嫌らしさだ。相手が了承してるなら使うのは良い、けれど、その悪質さはしっかり把握しておけ!……悪質さのレベルが段違いなのは解っていますが。

 

悪質さの段違い度はその「行為」自体もそうだし、あるいは「答えにくさ」もそうでしょうね。聞かれたら皆さんどう答えます?道徳面で攻めます?法的解釈で攻めます?

 

まぁ、実際登場人物たちがどう答えるのかは読んでいただきたい所なんですが、この「答え」が共通していない所が、俺は好きで。こういう特定のワードでキャラクターが個別の反応返してくれるの、嬉しいじゃないですか。

 

DIOにとって「恐怖」は「克服する物」で「ほんのちっぽけな恐怖すら強者には要らない」物だけれども、ツェペリのおっさんにとっての「恐怖」は「我が物にする事で勇気となる物」なんですよ。こういう表現で「作者の思想がブレてー」とか言われるとキエーッ!ってなっちゃいますね。派生系の怒りとして、花京院がこの世のスタンド能力全部把握していたら逆におかしいだろうがッ!

 

……ただ、こういう「沢山の答えが作中で提示される」の、若干嫌になる事も多くて……「明らかに作者の持論である答えが優遇されている」と「あー……」ってなっちゃうんですよねー……。キレはしないけれど。

 

そりゃあね?解りますよ?

 

答えがいっぱいある問題を取り上げた、取り上げたなら適当な落とし所で登場人物あるいは読者を「納得」させなければいけない、「納得」させるに足る考えとして描写できるのは自論である、みたいな流れで、ちょっと他の考えより贔屓してしまうのは。キレイに話を纏める上である程度は必要なことだと思いますし。

 

ただねー、なんだろう。子供の頃、親と一緒に服屋に行った時の事を思い出してしまう。

 

「服AとBどちらが良い?」

「A!」

「Bの方が良くない?」

「A!」

「B、よく履いてるあのズボンと合わせるとお洒落だよ」

「A!」

「あ、見て。これ(C)良くない?」

 

……ほぼ毎回のやり取りでしたからねー……。俺のセンスが余りにアレだったのか、あるいは親のセンスの問題か。今となってはどちらが悪かったのか解りませんが。……半々かな。

 

で、「マリアビートル」に関しても、最終的に王子が「納得は出来ないまでも反論は出来ない答え」みたいなものは提示されて、その尺が他よりちょっと長い、みたいな部分はあるんですよ。あるんだけど、それはそこまで気にはならなかった。

 

その部分、登場人物が他より多くて。それぞれの反応を描写すればそれは他より少しは長くなるだろうし、何より王子が反論に詰まった後に、その答えを提示した人物……とは別の人物が、言うんですよ。

 

「今の(キャラクター)の答えで、満足か?俺からすれば、人を殺すも殺さないも自分の考え次第だからな、(キャラクター)の言葉に納得するわけではない。ただ、それなりに説得力はあったかもしれねえぞ。何か言ったらどうだ」(P 528)

 

……この一声だけで、随分気にならなくなりましたね。人によっては言い訳臭く聞こえるかもしれないけれど、俺にはある種の誠意のように思えました。好き嫌いの別れそうな答えですしね。ネタバレ気味なので色を変えますが、倫理とか道徳とかそんなに関係の無い答えです。気になる人はぜひに。

 

……感想を書くために読み返していたら、やっぱり面白いと思ったので、映画も観るんじゃねえかなと思います。その時は感想も書きましょう。流石にコロナは収まってるだろ。収まってると良いな。ブログも、続いていれば。細々と。

第6回「#突発好きな物図鑑」まとめ テンションが高くて台詞の長い男その他

 

……22かぁ……。……エピローグ時点を加味しても……25は、行かないか……。……はぁ。……「あ“」は元気のある時の反応ですね。今は、ただ、溜め息。まぁしゃあない。宿命である。大丈夫大丈夫。新田美波を越した時に比べれば軽傷。あの時はなまじ「可能性」のある状況でしたからね。今、年上のアパートの管理人さんとどうこうっていうのは、完全に妄想だから。……つまり自由じゃないか。やったぜ。

 

あ、あと和服和服とは書いているけど、厳密には「甚平」です。影響を受けて買おうとしたこともあるんだけどねー、まー、似合わねーの。二次の影響で服買うのは本当やめたほうがええよ。

 

本編での活躍は少ないが、見せ場ではしっかりと。ヒトクイの時は主人公、この人がいなかったら大変な事になっていた。死んでたとかそういう事ではないけれど。ある意味もっと深刻かも。そのルートはそのルートで……ジャンル変わっちゃうかなぁ。ネコソギでは拐われないピーチ役、というか。毒盛られたから主人公たちで解毒剤取りに行くでー、みたいな。

 

毒を盛った木野さんの役回りも好きなんだよな。情けなく退散したように思えたけれど、事情通からすれば一番ヤバい奴で、実際ちゃんと仕事はこなしてて、振り返ってみれば十三階段(敵組織、……組織?ガッタガタだけどまぁ、組織)の中でも数少ない真面目さんだった、という。

 

ある意味、主人公の「戻るべき日常」の象徴というか……最終的な着地点として戻ってきたのか、というのは読んでください。……××××が死んだ時点で「こらみいこさん最後まで生き残れないのもあるで……」と震えていたのも今は昔。

 

 

 

 

敵キャラとして出てきたはずなんだけど、最終的な立ち位置は「各地で暴れているヤバい敵ボスの内の1人を担当する人」。同ポジションの備後さんも好きなんだけど、まぁ今回は時計屋さんだけで。仲間入りしたのかっつーとそうでもない。「敵になる仕事」がひと段落したから、じゃー後は自由で。お疲れっしたー。みたいな。

 

初登場時は割とおじいさんだったんだけど、色々あって若返った。妖精たち、特に「空気の精(エアリエル)」とのやり取りが軽くて楽しい。作中屈指の「手数」の持ち主で、色々な戦法を試している。

 

割とTCG脳。時計の誤魔化し方とか、典型的な「ルールの悪用」ですね。政府にも隠していた虎の子を「ダメだったら逃げれば良い試合」で熱くなって使ってしまう、ノリの良い人。出し方が完全にアドバンス召喚

 

 

 

 

私の好きなキャラクターの類型が見えてきましたね。

 

「テンションが高くて台詞の長い男」だ。多分この後もどんどん出てくるよ。グラハムとか。成田作品の影響でしょうね。最近はデュマが熱い。

 

出番は……少なくは無いか。刊行されている5巻のうち1つでほぼメインはっているわけだから。ハイテンションに事態を引っ掻き回す愉快犯。本人はどちらかと言えば善性だけれど、それが油断して良い理由にはならない。

 

これの延長線上にいるのが、某笑顔中毒者なのかなー、と愚考したり。……んー、ヤバいのはどっちでしょうね。ケースバイケース!……できる事の幅ならドゥー、思想面では中毒者かな。

 

多くの組織に属する「二重スパイ」ではあるけれど、一番、性に合っているのはこの「組織」なんだろうなーって、思いますね。後は過激化する前の「ダラーズ」とか、島のアレとか。それ系の集団。解ってる。解ってるから。解ってやっているから、大丈夫。

 

 

 

キルレートがエグい。下手なシリーズのラスボスよりも被害を出しているとんでもない奴。

 

これは拡大解釈とか誇張とかではなくて、そら最近のラスボスはスペック盛り盛りですし、放置すれば惑星単位の被害が出る事も珍しくは無いから、ウルトラマンと警備隊類の皆さんが頑張って止めている。そこは本当にありがとうございます。ただ、止められてるんですよ。一応は。街……広めに見積もって県、くらいの被害で、多くは。例外もあるけど。

 

で、オコリンボールはラスボス連中とスペックを比べると、あんまり大したことは無いから、最悪放置しても地球が無くなったり、そういう事は無いです。多分。いや、成長が進んで最終形態とかあったら知らんけど。そういう事は無いのですが、凄く全滅させづらい。止めづらい。手間取っている間に全世界に被害が拡大し、各国の要人も襲われました。

 

計画的な行動も含めて、人類に対する「悪意」がものすごい怪獣。ただ、一言も喋らんので目的とかはわからない。そこも不気味。

 

一番好きなのは名前。台無し感がもの凄いが、案外「名前くらいふざけていないとやってられない」という意図が込められた物なのかもしれない。

 

 

 

 

あ!「テンションが高くて台詞の長い男」だ!

 

ハイテンション心臓バクバクノンストップ系殺人鬼。年下の主人公を「××先生」呼びするとか、物腰だけは無駄に丁寧。ノリが軽すぎるので逆効果という説もある。

 

不慮の事故を含めた全ての「最悪の状況」を常時想定しているため、生半可な不意打ちや奇襲は無効化出来るし、「想定」がちゃんとし過ぎて常時「最悪の状況」にいるのと大差ない為、常に火事場の馬鹿力、という。凄くザックリと説明すればこんな感じ。実際には彼の考えというか、「信仰」が絡んでくるのですが。

 

活躍がまだまだ読みたいです。FGOコラボでも良いぞ。だらだらしてるうちにフォーマルハウト(クトゥグア)来ちゃったじゃないですか!どうするんだ!

 

「明確に別時空だと明言されてるし、そこを気にするならDr.ロマンとかめちゃくちゃ被ってる」

 

はい。でも十二宮に火鉈さん出てきたし可能性はあるよ。りすかも新刊出るらしいから。

 

次の出番でもまだ「ブラクラ」の永続デバフ食らってたら笑う。気にしなきゃ大丈夫とは言っていたが。……死亡解除とかないはずだから、まじで多分まだ食らってるんだよな……。

 

 

 

男連中の話で終わるのもあれなんで、みいこさんの話に行きますが、他の突発好きな物図鑑……多分次回のまとめで収録……も合わせると、「アパートの管理人系年上のお姉さんが三白眼ギザ歯だったら最強」という結論になりそうなところで、コレは違うんですよね。

 

アパートの管理人系年上のお姉さんに求めるものと、三白眼ギザ歯に求めるものは違うんスよ。三白眼ギザ歯に求めるものは「強さ」だとか「攻撃性」だけれども、アパートの管理人系年上のお姉さんに求める物は、…………どう書いてもしっくり来ないand気持ち悪いので、自主規制。

第5回「#突発好きな物図鑑」まとめ まぁ、まだまともな部類の変体刀所有者その他

 

俺はそもそもキャラデザで作品のテーマやキャラのモチーフを表すのが好きで、ならばその裏返しとして「否定した形で表す」、「歪んだ形で表す」のも、そりゃあ好きだよなっていう。


そもそも仮面ライダー自体が「怪人と同質の力を持つが、その目的は正義である」って言う、いわば「アナザー敵怪人」なところを、もう一度裏返せば、そりゃあ敵なんだ、と納得もできるし。マイナスにマイナスをかけてプラスになった……ところにもう一度マイナスを!もっと大きなマイナスに!

 

見ていないライダーのアナザー体も格好良く、本編が気になったり、商業的にもいい怪人だったのではないでしょうか。パパとママの立場は知らんけど。特撮に限らず子供向け番組を1番楽しく見れる時期は「今」だと思っているので。ストーリーも解るし、何より玩具せがまれる心配が無いゼェー!

 

 

 

 

「戦った時はその状況から強みを活かせなかったけど、後々考えてみたら結構ヤバかった」……これは1話というか1巻の敵(あるいは状況)に案外多いイメージで、結構好き。

 

この蝙蝠さんも1巻の敵ですね。他の例だと「禁書」の1巻ボスは「『幻想殺し』で消しきれない出力」の持ち主だし、バッカーノ!の1巻ボスは、全ての元凶だ。全て……?……まぁ、7割くらいの。大元のきっかけではあるから……。

 

忍法「骨肉細工」により、ありとあらゆる人間に変化可能。自分の身体の中に大量の武器を格納したりもできる。ヒロインに化けて騙し討ちしようとしたが、主人公とヒロインはまだ出会ったばかり……他にも諸々の事情があり、せっかくの変装も功を為さず「とりあえず」感覚で殴られる羽目となった。色々経験を積み、「正攻法」を覚えてしまってからではキツい相手だった、とは主人公談。

 

各地で動く真庭忍軍の中でも数少ない「ちゃんと変体刀を手に入れた」人物で、強くないわけでは無いのだけれど……この残念な感じは真庭忍軍共通なのがよりアレな所。むしろ頑張った方なんだけどね。

 

同じく骨肉細工を操る「初代真庭蝙蝠」も「真庭語」で活躍。まぁ、上の立場の人からすれば扱いには困るだろうが、最終的な判断を見ても、忍者としては普通に良い人なのでは。典型的な秩序・悪というか。

 

 

 

 

「変な刀がいっぱい出てくる話を作れ」と言われれば、大体の人が思いつく「なんでも切れる刀」……その解りやすさと強力さ故に、同じく大体の人はラスボスなりその側近なりに渡すだろうが、刀語では比較的前半、っつーか、2巻の敵にこれを渡す。理由も納得できるのが良いですね。

 

「じゃあラスボスはなんなんだよ」と心配な方には御安心を。まぁ、1巻で全部の刀の名前はでてくるし、順番も「読める」から言ってしまうが、ラスボスは、「炎刀・銃」……銃です。西尾維新ともなれば、銃を「これは変な刀です」と言い張る事も可能なのだ。本当かよ。

 

……お察しの通り結構な割合で「それ刀じゃねーよ!」ってなるのが混ざっている本作において、宇練銀閣は数少ない正統派の剣客。密室に陣取り、入ってきた相手を絶速の剣技で両断するッ!その刀にかける「思い」も、その刀と引き換えにしても良いと思える「願い」も、いぶし銀な良いキャラでした。

 

最後の一言も良いのですが、その返しとなる主人公とヒロインの会話が「本番」でしょうか。主人公の立場と、それに伴うこれからの戦い、そして旅路を予感させる、良い会話。

 

……一番好きな会話は、ヒロインの「アイツ、このままだと×××するから……」のくだりかもしれないけど。ドライで、良い意味の台無し感があって。

 

……刀語、良い話なんですよ。終わり方がちょっと……少し…………賛否あるけれど。俺は好きです。あのキャラも普通に好きだからね。可愛いよね。

 

 

 

 

まぁヒュドラと同じ沼に住んでたんだから……「耐毒」スキルは持ってくるよな。

 

で、「ヘラクレスが踏んづけて割れた甲羅」。これはFate語にすると、「ヘラクレスが踏まないと割れない甲羅」になります。まぁ、「頑健」スキルかな。素の耐久ステータスも、高めにしておいてやろう。

 

化け物っちゃあ化け物だし、「怪力」持ちでも良いだろう。……非常にプレーンな性能のサーヴァントになっちゃったな。……忍び寄って奇襲しようとしてたから、アサシンで。失敗してる?お前それ荊軻さんにも同じ事言えんの?

 

宝具……ケイローン先生が射手座ビームだろ?……蟹座シザース……伸びてくんの?恐っ……ヒュドラの毒沼でも発生させるか。流石にヒュドラの直毒液ほどの力は無いけれど、通常のサーヴァントには脅威である。幸運値でダメージ判定、成功してもまぁ、敏捷にペナくらいは。

 

「友の危機だ。そう直感した時に、思わず脚が前に出た」

 

「それまでは横にしか動かせなかったというのに」

 

……エモいかぁ?蟹、普通に前進するしな。

 

スキル構成がアーラシュに似てるので、なんか自爆宝具があっても良いかも。星座か。ただコイツの星座化の推薦、ヘラさんなんだよね。関連付けたらすごく怖いよ。

 

 

 

 

……ネタバレになるよー……レジライは……まぁ、『レジライの正体』でワンクッションあるから俺の中では良いとして……。

 

……うーん……まぁ、ええか、くらいの人……。……有名所で、メイドインアビスから。

 

  • 間違いなく人類の功労者である
  • 作中でも数多くの偉業を成し遂げている
  • その発明品は極めて有用である
  • 常に紳士的な口調を崩さない
  • 親子の情など、目には見えない物も大切にする
  • 相手を褒める事を忘れない
  • 必要ならば自分を犠牲にする事も厭わない
  • 装備の名前はロマンに溢れている
  • 装備本体もロマンに溢れている
  • 装備が溢れ出す

 

……はい、そうですね。あの人ですね。

 

……ボンドルドですね。「ダメさ加減」もわかりやすい。普通に「美しい親子の愛情が見たいなぁ!」つってる人に、ボンドルドを見せたら、ダメ。絶対!

 

 

 

……楽しいのはわかるけどね。

 

 

 

色々まとめて気づいたんですが、俺1話とか2話とかのボスの方が下手にインフレが進んだ後のキャラクターより好きみたいですね……勿論傾向として、なんですが。

 

「火星に住むつもりかい?」の真壁捜査官に学ぶ虫に学ぶ

童話や昔話にはマイルド化、と呼ばれる現象がある。マイルド化とは、マイルドになる現象である。まぁ、原点の過激な描写が抑えられるなんてのは、リメイクではザラにある事なんですが。昔話や童話は特にその傾向が目に見えやすいというのは、ありますね。

 

例えば、シンデレラ。グリム童話に於いては、「靴」を無理やり履くために、義姉が自分の足を切り落とし、最終的には色々あって、義姉は盲目となってしまう。こんなもん当然カットである。義姉は地味な脇役で良い。最初のページ、ただ棒立ちで意地悪そうに笑うだけがお前の出番だ。お前の晴れ舞台などその程度だ。

 

例えば、桃太郎。大きな桃からオギャアと生まれた謎の生命体だが、古いお話を確認してみると大きな桃を食べて、若返ったお爺さんとお婆さんの間に出来た、普通のお子さんである。……普通ではねえけど、まぁ……の異質さは薄れた。……そう考えると、もう2、3人増えるかもしれんな……。……ま、養育費には困らんだろうし大丈夫だろう。

 

例えば、かちかち山。狸はおばあさんに「怪我をさせた」くらいになっている事があるようだが、元々の話では殺して鍋にしておじいさんに食わせている。鬼畜外道のサイコパスである。対する兎もなかなかアレだけれども。……ちなみにマイルド版でも兎は普通に狸を燃やすんですよ。タイトル回収は全てに優先されるのだ。

 

コレは、仕方のない側面もある。そもそも、特に口伝の「お話」とは時代とともに流れ、移り変わる物。特定の変化だけを殊更に問題視したり、ご家庭それぞれの方針を無視して「最近のマイルド版を」「いやいや原典を」と押し付けたり、書店に「この流れの物しか(は)置くな」とクレームを入れたりすると、大変ややこしい話になる。

 

ただ、アリとキリギリスと言うお話に関しては、ちょっと毛色というか、問題の質が違うんじゃねえか?となっちゃって。

 

まぁ、最後。「いやウチも食料キツいんで」と断るか、「困ったらお互い様ですよ」みたいな精神で、家に招くのか、と言う問題なんですが。

 

招くの……マイルド化なの?……と言う問題になります。いや、だって、キリギリス……弱った、死にかけの、キリギリスが、蟻の、巣穴に、招かれてるんですよ?

 

……食われるでしょ?

 

コンディションの差は歴然ですよ。若干寒いのキツいなー、くらいの蟻の巣に、死にかけキリギリスが入ったら、そりゃあそこから先は一方通行ですよ。描写の外で明らかに食われている。コレをマイルド化として良いものだろうか。

 

……「断られるルートでもキリギリスは死ぬので、ならばただ死ぬよりも食物連鎖の輪に組み込まれ蟻達を助ける結末の方がマイルドだと感じました」みたいな人。ドライで良い視点だ。友達になろうか。出版社の人もそういう意図でコレをやらかしたのなら、その人の担当した他の童話も読んでみたい物ですが。

 

多くは擬人化されている童話を例に出してこういう事を言うのは本当に無粋なんですけれども、虫とか動物とかの人外の実在生物連中、基本的に文字通り弱肉強食の、道徳も仁義もクソもねえ世界に生きているので、あいつらから子供の教育に良い「教訓」を得るのは難しいんですよ。適度に、見て見ぬフリをする必要がある。場面場面では良い事をしているように見える事も無くは無いが、何かがウラにある場合が殆どだ。

 

そこに行くと伊坂幸太郎著、「火星に住むつもりかい?」の虫好き特別捜査官、真壁さんは良いですよ。良い感じの脚色でごまかさず、エグいエピソードをポンポン投げる。

 

……ただ、この作品、前半割とエグいから、元気がある日じゃないと読みにくいんだよな。

 

 

【あらすじ】

「安全地区」に指定された仙台を取り締まる「平和警察」。その管理下、住人の監視と密告によって「危険人物」と認められた者は、衆人環視の中で刑に処されてしまう。不条理渦巻く世界で窮地に陥った人々を救うのは、全身黒ずくめの「正義の味方」、ただ一人。ディストピアに迸るユーモアとアイロニー。伊坂ワールドの醍醐味が余すところなく詰め込まれたジャンルの枠を超越する傑作!

 

 

……前半……ダメな人は本当にダメな描写があるから気をつけてね。……拷問もなー、キツい人はキツいよなー……それでいてそんなに「痛い」やつじゃないからグロとかバイオレンス系のエンタメを期待されるとそれはそれでなー……。

 

まぁ、良くないディストピアになっちゃった地域のお話です。ディストピアそんなに良くないんだけど特に良くない部類でね。メリットはそんなにねえのに監視体制だけやたらと張り切っちゃったから密告と内部告発でもう無茶苦茶。そんで私刑and処刑までやらかすんだからな。すぐ一歩先にあるリアルな監視社会、とは言わない。そういうのは別の作品があります。ここに行くまではまだ五歩以上ある。ご安心ください。

 

そんな地域で起こったとある事件と、そこに現れた「正義の味方」のお話。伊坂作品の中では「ゴールデンスランバー」に近いかもしれませんね。監視社会で、国家が敵で、終わり方の雰囲気も少し近い、気がする。

 

まぁ今回は作品の感想というよりは、真壁捜査官の紹介だ。

 

真壁捜査官はディストピアの管理サイドの人間です。ただ、管理サイドの中で割と嫌われている。特命係の右京さんみたいな感じで嫌われている。なんかやると「警部殿……!」ってなる。本人はそんなに気にしていませんが、そこそこヤバい状況にいる人だ。ここの警察に嫌われるとヤバイので。私刑とか処刑とかやらかすので。

 

しかし本人は気にしていない。右京さんですね。嫌味を言われながらもどこ吹く風だ。管理サイドの人間で、「正義の味方」の敵に当たる人物なのだけれど、そんな事は気にせず着々と事件の裏側を暴いていき、つまりヒーローのピンチである。ヤバいが、真壁捜査官は空気を読まないので、着々と追い詰めて行く。あんまり着々進めるものだからつい応援してしまった。

 

「やっぱり薬師寺さんたちは、一般市民を虫のように、アリのように思っているんですって。あ、ただ、アリは最も怖い昆虫の一つですからね。アリに擬態する虫もいるくらいです。アリギリスの幼虫も、アリグモ、アカアリモドキホソヘリカメムシの幼虫も、みんなアリそっくりです。擬態というのには、いくつか種類があるますけれどね、この場合は、ベイツ型の擬態、つまりは強いものにあやかって、真似して敵をびびらせようというタイプですから、アリは、アリのふりをしたくなるほど、強いってことですよ。アリに迂闊に手を出すと、一匹狙ったがために、何千匹も相手にする、なんてこともあり得ますから(P169)」

 

捜査官サイドにありながら、決して「ただの民衆」をなめない。自分達からすれば力の差はアリのような物だけれど、しかしそもそも、アリは強い。そういった部分で、ある意味真摯に向き合っていると言える。

 

そんな彼が活躍すれば当然民衆としては管理が強くなりグエェーッとなるわけで、実際そうなる。民衆の希望になり得る……かもしれない「正義の味方」は、真壁捜査官の手でどんどんどんどん追い詰められていく。

 

「途中で人の優しさとかに触れて、なんかいい感じに改心したりするんでしょう?」

 

残念ながらそんな事はない。真壁捜査官は最後までこんな感じで、そのスタンスを崩さず、自分の目的を決してブラさない。

 

「ゴキブリやハエはね、衛生害虫だよ。要するに不潔だから困る!というね。ただ、これで死ぬことはほとんどない。カメムシヤスデにいたっては、毒もなくてね、見た目が不快なだけの、不快害虫」

「はい、それが」

「害虫、と呼ぶのには実はそれほど害のない種類のもいるってことだよ。ぎゃあ気持ち悪い、の思いでどんどん殺すわけだ。ようするに人間にとって、邪魔かどうかはかなり、恣意的だってことだね。一方で、本当に迷惑な害虫もいる。農作物に悪影響を与える虫たちだ。それにしても虫たちに悪気はないだろうけど、とはいえ、これは目に見える被害がある。昔は、その駆除のために何が行われていたか知っている?」

「農薬のない頃ですか」

(中略)

「虫送りというやり方があって、祈祷で虫を追い払っていたんだ」

「祈祷で?効果あるんですか?」

「神社で祈祷してから、松明を掲げて、どんちゃん騒ぎながら、田圃を歩き回って、それで虫を払おう、という作戦だ。もちろん、まったく根拠はないよね。ただ、それくらいしか方法がなかったってわけだよ。それから江戸時代には、田圃に油を流して、その油膜で虫を溺れさせようとしたらしい。虫っていうのは小さいし、すばしっこいからね、厄介なんだ」

「農薬が出来て良かったですね」

「そうだよ。まあ、安全地区の政策や平和警察ができたのも同じだよ」

「どういう意味ですか」

「厄介な邪魔者を退治しやすくなったんだから。そうだろ。まあ、農薬というよりは天敵による除去か」

 

(P 264-265 一部省略)

 

と、こんな具合で、案外このディストピアについては好意的。こんなスタンスで着々と自分の仕事を進めていく。他の警官からすれば穏当な手段を取ることが多いのは確かだけれど、それは「穏当な手段の方が長期的に見て得だから」で、他の過激な連中の物量作戦が必要なら、別にそれを止めたりはしない。

 

おいおいどうなるんだ。悪くなっていく一方じゃないか。

 

そんな不安を感じた方は、読んでみるのも良いんじゃないでしょうか。この記事ではあんまり触れていないけれど、ちゃんと「正義の味方」もいるから。貴方を助けてくれるかどうかは、ちょっと解らないけれど。……特にこの御時世に読んでみると、色々と良いですよ。色々と。

 

「日本にいるトゲアリって知ってる?(P489)」

 

「トゲアリはね、女王アリが、クロオオアリなどの巣に入って、まずそっちの女王アリを殺してしまうんだ。しかも、その女王アリの匂いを自分につける。そうすると、クロオオアリの働きアリたちが、トゲアリの女王アリを自分たちの女王だと思い込んでね、せっせと世話をしてくれる。トゲアリの卵や幼虫を育てるわけだ。そうこうしているうちに、クロオオアリたちは寿命で死んでしまうから、いつの間にか、トゲアリのコロニーができあがっているんだよ(P489-490)」

 

虫に学ぶとエグい事になるけれども、まぁ、悪い事ばかりとなるわけでもなく。良い方に進むかと言われれば結論としてはこの本の最後の方にあるみたいな灰色の結論とするしかないわけですが、しかしそれは虫に学ばなくとも、例えば人とかに学んだところで大抵の事はそうなってしまって、結局はそれが一番ですよ。灰色、困るは困るけれども、困らない事はどの世界でも無いので。大抵地球はいつも誰かが困っています。火星に行けば困らない可能性があるので火星に行くしかありません。行けないならしゃあないのでなんとかしましょう。

 

そもそも俺、アカウント名からして駄目な人からすれば不快生物だしね。虫だーっ殺せーって世界は、ちょっとノーセンキュー。かといって何でもアリだぜヒャッハー!な世界もねえ、こちとら土壌動物における生物指標の最高得点ですので。敵の多い環境だとすぐに死ぬ。自分の長生きくらい願わせてください。

ネマシュもいない青い春

ネマシュというポケモンがいる。

 

ネマシュの前にポケモンの話だ。知らない人もいるだろうから。

 

ポケットモンスター、縮めてポケモン。動物図鑑には載っていない不思議な生き物。海外の人にポケットモンスターって言ったらアカンよ。いやまぁ、初代の頃はともかく、今は若いのには通じると思うけど。でも、まあ、避けた方が無難ですね。平たく言えば、そういうゲームのキャラクターの総称です。「ポケモン」の括りの中にピカチュウとか、色々います。

 

ピカチュウ。次はピカチュウの話だ。知らない人もいるだろうから。

 

 

ピカチュウは電気タイプのポケモンで、電気を使います。水タイプとかは電気がよく通るので得意です。地面タイプは、電気が通らないので苦手です。ポケモンのタイプには、このように相性があります。ややこしいです。

 

ピカチュウは数あるポケモンの中でも、特に人気のあるポケモンの1人です。何故か。可愛らしいデザインももちろん一因にはあるでしょうが、その人気に特に大きな影響を与えたのは、やはりアニメーションの存在です。

 

マサラタウンの少年、サトシとその相棒、ピカチュウポケモンマスターを目指す冒険は、1997年に始まり、現在まで続いています。

 

ゲームとしてのポケモンはいわゆる御三家……火・草・水タイプのポケモンの中から1匹を選んで冒険が始まるのですが、アニメーション化にあたり、ほぼレギュラーとなる「主人公の相棒」として選ばれたのは、ピカチュウでした。何故か。サトシが寝坊したからです。3匹貰われた後に研究所に辿り着きました。残ってたのがピカチュウです。今後の事を考えると、残り物には福があるというかなんというか。勿論、初めの頃は色々大変だったのですが。

 

そんなピカチュウはアニメやゲームでも優遇され、色々と後輩が出てきた今でも、人気ポケモンの座を欲しいままにしています。最近ではゲームでも声が人間っぽくなったり、アニメ初期のちょいポチャ体系を再燃させてみたり、やりたい放題です。アイツには昔からそんなところがあった、調子に乗りやすいというかなんというかと、ポリゴン君が愚痴っていました。彼も可哀想な奴なのです。愚痴るくらいは許してやってください。2は、まぁ、良いよ。進化で。進化に類するアップデートって事で。Zは、ただただバグっているだけだからなアレ。

 

 

そんな彼のやりたい放題の歴史が、去年また1P、新しく作られました。名探偵ピカチュウ。実写映画化で、ハリウッドです。CGで描かれるリアルなポケモンの世界、その主役にはまたもや彼が選ばれました。色々出てきていますが、主役は彼です。ピカチュウです。

 

 

この映画を見ました。劇場で。面白かったです。地上波放送も見ました。面白かったです。思ったよりバチュルがいっぱい居たね。

 

バチュルの話ですか?

 

 

電気・虫タイプのポケモンです。ブラック・ホワイトにて初登場しました。身長が0.1m、つまりは10cm程で、これは全てのポケモンの中で最小です。うっかり踏んじまったら大変な事になるね。虫だしね。ポケモンの中で最小つったって、10cmの虫はなかなかだよ。

 

……「ポケモンの中で最小」は「ポケモンの世界にバチュルより小さい生物はいない」とは違うよな?ポケルスとかあるし……だがポケルス……ウイルスが生物なのかと聞かれたら……うーん、この後、微生物的なポケモン、出てくるんだろうか。そこまではいかずとも、あの世界ミリ単位の生き物、ポケモンはいるんだろうか。モチーフとしては好みだろうけれど……戦わせたりする都合上、どうなんだ、という気も。

 

……まぁ良いや。それよりもバチュルを……本筋に絡めるには……。

 

……見に行く前段階に仕入れていた情報がどうも偏っていたようで、俺はてっきり初代のポケモンしか出てこないのかなと思っていましたが、これ、バチュルのように割と最近のポケモンもしっかり登場するので、最近のしかプレイしていない子供も安心だなぁ、と思いました。

 

ネマシュの話をしましょう。やっとか。やっとだ。

 

 

この映画の中盤……やや終盤?に登場するポケモン、それがネマシュです。いっぱい浮いてます。本筋に絡むシーンか、というと微妙。このシーンは大事なんですが、ネマシュが飛んでる意味は無い。絵的にすげー綺麗なだけ。それで充分だな。

 

ネマシュです、と偉そうに書いていますが、告白しましょう。俺はこの時、ネマシュを知らなかった。「えのきポケモンかな」と思った。えのきってよりはワライダケとかバフンダケの系列の見た目なんですが、さすがにそんなマニアックなところは突かんだろうと思ったので、えのきかなと思った。

 

知らんポケモンがいた。何故知らんのか。これは単純で、俺がプレイしていないゲームに出てくるポケモンなんですね、ネマシュ。サン・ムーン、確か劇場公開時点での最新作に登場するポケモンです。バチュルより新しい。俺が最後にちゃんと遊んだの、ルビサファだからねぇ。サファイア。チラチラと追ってはいたけれども、最近のまではどうにも。ソード・シールドはVの配信見出したから知ってるんだけど。にじさんじ剣盾杯、面白かったねぇ。

 

見終わった後もしばらくはソイツ、名前も知らない「えのきポケモン」の事を考えていた。そうか、とうとう俺の知らんポケモンが出てきたのか。どんな奴なんだろうか。強いんだろうか。あの細い軸は殴りあいには不向きだろう。となると本領は絡め手、状態異常か。しかしそうなると、キノガッサと被るんじゃないか。アイツの後輩となると、なかなかハードルが高く、「キノコのほうし」に泣かされたプレイヤー視点の心象も悪そうではあるが。大丈夫だろうか。

 

そこまで気になるなら、検索なりなんなりして調べりゃ良いじゃん、と思うかもしれないが、それはちょっと「はしゃぎ過ぎ」な感じがしたんですね。「うわぁ!なんか知らないポケモンがいるぞぉ!アレは一体なんだろう!」な短パン小僧ムーブは、大人にはキツい。あるいはその先に伝説のポケモンとの出会いとかがあるのかも知れないが、いやぁ、冒険しなきゃいけない感じなのはあんまり。明日も仕事がありますし。自重せねばならん。

 

だからどうにも宙ぶらりんな心境のままで、しばらく過ごす事になる……というのは大袈裟か。帰ってから家で買ったパンフレット読んだら、そこにのってたから、ネマシュ。映画館から家までの道中、車内のみ、ちょっとそんな気分でした。結果としてはすぐに解ったんだけど。

 

すぐに解って……いわばこれは強制短パン小僧化ですからね。「大人のお前の中にいる子供の頃のお前が知りたかった情報は、コレだーッ!」です。喰らって、グワーッ!となって、小2の俺が大喜び。アイツですね。割と出番があります。無い方がいいんだけどね。

 

 

 

zattomushi.hatenablog.com

 

 

もうそっからは開き直って、ネマシュで検索しちゃった。モチーフはえのきじゃなくてヤコウタケでした。割とマニアックな……。進化するとなんとなく雰囲気が怖くなります。マシェード。あの顔で笑ってる奴は信用しないほうがええね。

 

さてこのネマシュなんですが、最新作のソード・シールドの「ルミナスメイズの森」っていう光るキノコの森があって、当たり前のようにコイツが出てきて……最近のポケモンだから、久しぶりにやったVの人とか、コイツ知らんのですよ。かつての俺と同様に。コイツを見て「なんだコイツ!」となるんです。

 

小2の俺がその度に「ネマシュやで」と言う訳です。偉そうに。お前もついこの間まで知らなかったのに。つまりネマシュを見る度に俺は一瞬小2に戻ってしまう身体になりまして、ついこの間の地上波、名探偵ピカチュウでもこれは観測されています。

 

 

知ってる、で偉そうに貯めて、屈託無い笑顔で「ネマシュ!」です。子供がやるなら良いよ?でも、お前は、大人だ。小2の楽しい生活は、遠い過去だ。残念な事に。

 

大人は……もっと大人らしい感想を……言わねばならんのです。きっと……。

 



……汚れちまったなぁ……。

 

青春にネマシュはいなかった。精神だけでも青春に戻れる切っ掛けがある事は、悪い事では無いのかもと、一瞬思う。一瞬だけ。多分、気のせい。

 

ちなみにネマシュの同期のキュワワーって奴も名探偵ピカチュウに出てたみたいなんだけど、コレは地上波でもついに気づきませんでした。知らないポケモンは、派手に出てきてくれないとそもそも認識できないのかもしれないね。

「星の王子さま」、スマホで見えた記念の感想

「死んでるように生きたくない」とはジャック・クリスピンの名フレーズだ。聞いた事は無いが知っている。音楽は諸事情で聞けないから諦めよう。DIE SET   DOWN とかで我慢しよう。

 

「大切な物は目に見えない」とはサン・テグジュペリ著、「星の王子さま」の一節だ。読んだ事は無いが知っている。家にはある。ずっと積んである。なので今回読みましょう。

 

……まぁこういう言葉に関しては、実際にはもっと早くに誰かが、例えば紀元前辺りにピラミッド作りに疲れたエジプトのオッサンが夜ビール飲みながら言ってたりするんじゃねえかなぁ、とは思うけれど。「最近の若者は」と叫んだその口で……アレはガセだったんでしたっけ?まぁ、全部、多分言ってるよ。記録に残っているかは知らんけど。

 

俺が初めて「大切な物は目に見えない」という言葉を目にしたのは、なんだったか。……遊戯王かなぁ?城之内が言うんですよ。「見えるんだけど見えねえモン」、こう言う表現で、友情を指して。この時はカード関係ない漫画の時ですね。魔少年BTのノリだった頃。「1話の不良」の牛尾さんがあんな事になるとは誰も思わなかったよね。

 

TCG漫画になった後も、孔雀舞と城之内が戦う際にこの言葉をヒントに香水戦術……「カード一枚一枚に異なる香水をつける事で次に引くカードを認識している」事を見極めたり、他にも色々、なんなら一つの「テーマ」として重要な役割を果たしていたりするんだけれども、それは今回のお話とは関係ないです。孔雀舞の恐ろしい才能のお話は、散々に既出だし。凄いよね。

 

今日はそんな「大切な物は目に見えない」という事を教えてくれるお話。「星の王子さま」の感想です。

 

ボイジャー(FGO)が来てくれた記念だ。無課金で。

 

フーッ!初のフォーリナーだぜ。コレでバーサーカー戦が楽になる。欲を言えば単体宝具が良かったが贅沢は言わん。パッシブの強化解除耐性には期待しているよ。

 

……ま。ボイジャー君と「星の王子さま」にどれだけの関係があるかは良くわかんないんですけどねー。そもそもFGOとRequiemで設定が全然違う、くらいは想定すべき事柄だ。なにせ基幹設定がまるで違うから。

 

しかし無関係という事は無かろう。少なくともメタ的な視点において、デザイン面での影響は受けているはずだからな。なので今回は「星の王子さま」です。

 

 

で、意外だったのは、コレ……「大切なものは目に見えない」、最初に言ったの王子様じゃ無いんですね。言ったのは、狐。「じゃあ秘密を教えるよ。とてもかんたんなことだ。ものごとはね、心で見なくてはよく見えない。いちばんたいせつなことは、目に見えない(p108)」と言って、王子さまが「いちばんたいせつなことは、目に見えない(p108)」と……オウム返しですからね。だからこれを「王子さまの名言」として認識していたのは、ちゃんと読んでいる人からしたら、「ニワカがよ」みたいな感じだったのかもしれません。いやこの後王子さまが色々その「実例」を見せてくれるから、間違いじゃ、ねえんだけどさ。

 

で、個人的に気になっていたのは「飛行士」で。これはRequiemでボイジャー……この時まだ名前は解らないけれど……あんな見た目のサーヴァントだったもんだから「『星の王子さま』の形をとったサン=テグジュペリ!」と主人公が予想したところで×××先生が……この人が先生やってんのビビったからぜひ読んで欲しい……「サン=テグジュペリは”王子さま”ではなく語り手である”飛行士”に自分を投影していたと推測されますね。『星の王子さま』も彼の遭難事故の経験をもとに書かれたものですし(p88)」とバッサリされちゃうシーンがあって、「へー、『飛行士』に自分を投影してるんだー」と思ったのはあって……これを安易に「自己投影」ってワードにしちゃうと、その言葉は最近扱いキツいんだけど……まぁ出来るだけ健全な意味で使うとして、今回は置いといて……。……「自己投影されたキャラ」と「自己投影した人」は、別ですからね?言うまでもなく!

 

そういう目で見ていたけれども、いや、飛行士さん普通に良い人でしたよ。特に出会いたての王子さま、普通にその……話が噛み合わないことが多いんですが、実に穏当なあしらい方をしています。一回キレられたけれど。泣かれたけれど。飛行機修理している最中に、「植物のトゲは何のためについているか」と聞かれたので、適当に答えたら……まぁ、多少は仕方ないっスよ。フォローの仕方はよかったんじゃないですか?知らんけど。子育てとか、それに類するコミュニケーションの事は知らん。何もわからん!

 

それにしてもそうか、遭難の経験を基にしているのか……。

 

……王子様が「実例」として出す「目に見えない大切なもの」に、「砂漠のどこかに隠されている井戸」っていう表現が、まぁ、あるんだけど……そんで、実際まぁ、比喩とかでは無く、井戸なんだけど……めちゃくちゃ挿絵に書かれてるんだけど……「いや見えるやないかーいwww」みたいな軽いノリで弄れる部分では、無くなってしまったな。見えねえっつってんだろうが!とマジ切れされて終わりです。隠されてるっつってんだろうが!はい。大変申し訳ありませんでした。

 

長く読まれているのも納得できる面白い作品でした。本当は各パートのテーマであるとか、そのセリフが何を戯画化したものであるのかだとか、そういう話をしようと思えばいくらでもできるだろうけれど、いくらでも出来るのでここでお終いだ。俺はソシャゲがきっかけで初読したんですよ。こんなもんだよ。

 

……ただ全体的な感想となると……地球に来る前に色んな「大人」に王子様が出会うパートがあって、地球で色々やる前振りというか……じゃあ一回「ダメな大人の例」を見ておこうか、みたいなパートなんだけれども。

 

ここも、まぁ、面白いんですよ。「ダメな例」が、「あー、いるわー」って感じで。「戯画化されてっけどああいう奴だなー」って感じで。星、基本的にソイツ1人しか描写されないんだけれども、どいつもコイツも「ここはこういう星で、私はこういう大人です」と存分にキャラ立てしてきて。面白いんだけれども。

 

王子様のリアクションが基本的にめちゃくちゃ辛辣なので……ねー、「こういう大人」側の人間としてはどうしても……「お前のこういう所がダメだ!」とは、基本的に言わないんですよ王子様。少し話して「貴方はそういう人なんですね、へー」で、気づいたら、どっか行ってるので。一番怖い去り方してくるんですよ。

 

ここがちょっと……結構な数繰り返されるので、王子様へのキャラとしての好感度が、若干削れた部分はあるね。「故郷の花」の下りとかはすげえ良い空気感出してたんだけど。

 

ちなみに推しのダメ大人はひたすら他所の星の所有権を主張する書類を申請しまくる実業家です。コイツが申請して、コイツが受理して、満足する事無く次の星を狙う。良い一人相撲だ。一人相撲で八百長しない奴は好感が持てますね。自分しか見ねえ書類なのでサボろうと思えば幾らでもサボれますけど、きっちり仕上げるからねコイツ。まぁ、ただ見ている分には良いでしょう。ハイウェイとか建てだしたらアレだけれども。

 

で、改めて思ったのは「よつばと」って凄えなっていう事で、こういう「大人と子供の視差」みたいな物をどちらの好感度にも影を落とす事無く、しかしある程度しっかり描いてるので。まぁ楽しみ方の違いだし、よつばと駄目だわーって人も全然いるんだろうけれど。

 

 

ボイジャーがよつばポジだったらイアソンはどのポジションでしょうね。とーちゃん?やんだ?ジャンボ?好感度はかなり高い部類にあるからジャンボかな。でも気質(あと見た目)はやんだ寄りだよね。

 

とーちゃんは相棒って事でエリセちゃん?……どうでしょう。悪い子じゃ無いんだけど家主としての安定感は少し……。隣の次女さん辺りが一番安心して見れるポジションじゃ無いでしょうか。読者目線ですけれども。

 

ちなみに俺が好きなのは虎子です。クールビューティ!

第4回「#突発好きな物図鑑」まとめ 世界の中心(所沢在住)その他

 

まず「撃滅戦隊ジェノサイダー」の字面の「ケッ」具合が良いよね。特撮よく知らん人が「俺がヒーロー物の『本質』を暴いてやるぜーッ!」って言うノリで創作する戦隊物にありそう。全力で「ケッ」ってなるね。

 

……そう。「撃滅戦隊ジェノサイダー」はタダの特撮ヒーローではないのである……!その結成理由は【ネタバレ】であり……一般的な正義とか悪とかそういうのは実はそこまで関係ないのである……!……ただ前述の通り柏木十字架さん、「レッド」はやや浮き気味。この人だけ「ヒーロー感」が周りとは少し違うのですね。この集団の中で少し違うって事は、まぁ、我々の言う、一般的な「ヒーロー」寄りって事です。

 

そんな彼の「ヒーロー感」がどういった方向に進むのか。仲間たちと今一つ共有できない溝は一体「何」に由来する物なのか。そこはもう、実際に読んでいただきたい。基本1話完結だから2巻からでも……イケるにはイケるけどやっぱり1巻から!

 

 

 

……彼の運命を変えたのが、とある「雑魚戦闘員」というのも、全てが解った後だと良いですね。……あら、「鑑」、間違えてる。やあねえ。

 

 

 

 

 

No.37564や柏木十字架が出てくる「世界の中心、針山さん」の登場人物。主人公、とは…………言えない。仮にもタイトル飾っとるのに。

 

まぁ、ごくごく簡単に説明を致しますと。「世界の中心、針山さん」は短編集なんですが、その短編のどっかに、必ず登場する「脇役」です。No.37564が所属する「悪の組織」のマークをデザインしたり、ぶっ飛ばされた柏木十字架に車を凹まされたりしています。

 

短編集としての針山さんは割とブラックなネタも多く、人が死ぬ確率も結構高いのですが、どの話にも登場する針山さんは良い人で、小市民です。そんな彼が「世界の中心」である事は、ある種救いなのでしょうね。

 

1巻最終話を見る限り、割と「脇役」慣れしてる。非常事態を1人で何とか出来る!と言うわけでは無いんだけど、慌てず、出来る事をしっかりやる。見習いたいですね。

 

【--今日も、いつも通りの一日だった】

【明日も、みんなが健康でありますように】

 

 

 

 

第二形態は「ユベル・ダス・アブシェリッヒ・リッター」。第三形態は「ユベル・ダス・エクストレーム・トラウリッヒ・ドラッヘ」。ちゃんと言えないとカード名指定する時困るよ。

 

いや、まぁ、身内なら第二形態とか第三形態とかで済ませてくれると思うけど、それに甘えてはいかん。「『伝説の都 アトランティス』?はーっ?そんなカードありませんけどぉ?」って大会でされた時は恥ずかしかったです。割と前の話だけどまだ覚えてる。すげぇムカついたね。決闘者に人格を求めたらダメだよ。

 

前【ポールポジション】で書いたと思うけれど、俺は主に【ネフユベル】で使っていました。第二形態とネフティスの鳳凰神を並べて、毎ターン敵も味方も魔法・罠・モンスターが全部破壊されるの。こっちはそれを予め見越してデッキを組み立ててるから、まぁ、そこそこイケる、っていう。ネフティス強化前だったから大変だったよ。完成すると大概相手サレンダーするし。

 

……「ネフティス」と「ユベル」、どっちがフィニッシャーだったのかって?あのねぇ、デッキという物はそんな、どちらの方が活躍したとか、そう言う数字だけで判断出来るものでは無いんですよ?うん……けどフィニッシャーというなら……「ザ・カリキュレイター」か……「アンティ勝負」かな……。

 

OCGではそんな所。アニメ及び映画では紹介の通り、超ド級のMでSのヤンデレさん。おまけに明確な描写はないが多分両性具有。敢えてどちらかと言えば男寄り。何だコイツ、濃すぎないか?

 

 

 

 

ウルトラマンオーブダークブラックノワールシュヴァルツの例を出すまでも無く、いわゆる「最近のヒーロー」は昔からのファンにやたらとあーだこーだと言われるものです。それはある程度しゃあない事です。昔からのファンはなにぶん昔から見てるから、その辺りの拘りが強い強い。

 

そんな彼らが夢中になって見ていた「昔のヒーロー」はさぞかし非の打ち所がなく、立派なんでございましょうなぁ、と思って見てみると、割とうん、まぁ、その……な部分が無いでも無い。……あんまり責めてやるなよ。進んで同類になる事は無いだろう。価値観のズレとかは、これはこれで仕方の無い事ですし。

 

そんな昔のウルトラマンの中で、当時から「もう少し何とかならんかったんか」と言われた(らしい)のが、彼です。登場話はタロウ13話、「怪獣の虫歯が痛い!」。……だからコイツ虫歯じゃ無いんだって。甲羅は何気にストリウム光線に耐える耐久力を持つ。

 

監督と作風のブレ・ズレから生まれた悲劇……と言われてはいるが、個人的には「たまにはこういう奴がいても面白いだろ」くらいの軽いノリでやったら盛大に滑った、というのが真相じゃ無いかなぁ、と思っている。あくまで個人的には。スプーン変身の視聴者に怒られたバージョン、というか。

 

実際俺が個人的に好きなのも、まぁそういう理由ですし。でも深刻な事になって、和解路線への第一歩みたいな扱いされてるのは、それはそれで面白いので、コレはコレで良いんじゃないでしょうか。

 

それはそれとして、ジャミラのネタには繋げとかないとな。

 

「犠牲者はいつもそうだ。文句ばかりは美しいけれど……」

 

 

 

うん、好きだね。

 

ここでネタバレを恐れて何も書かないのも……うーん……「深刻」じゃ無い奴……。シリーズの中盤くらいでこの傾向が顕著になってくるくらいの奴……。うーん……。

 

デュラララ!!」の「セルティ」と「岸谷神羅」でどうだ。1巻の時点で割とアレな2人。……1巻とは言え軽く「オチ」に触れるのはな……『あ!コレからデュラララ!!読もうと思ってたんだよ!』な人の為に少し間隔空けます。良いと思うよ。読みな!

 

 

 

 

 

まぁ、だから。「セルティ」は「首無しライダー」何ですよ。種族名で言うと「デュラハン」。普段はヘルメット(猫耳が可愛い)付けてるんですが、その下には「何も無い」があるんですね。……厳密には「ある」んだけど、それは置いといて。

 

まぁ、人間じゃない、異種族だ。これは「パッと見でヤバい奴」です。だって明日、首の無い人見たらビビるでしょ。それで動いてる人見たらビビるでしょ。将来的に問題になる言い回しかもしれませんが、現状、「首が無いのに動いてる奴」は、「パッと見でヤバい奴」です。

 

ただ、割と常識人。価値観というか、感性というかは、割と普通。悩みも社会とのズレもありますが、それくらいは人間もあるし。

 

で、「岸谷神羅」はそんなセルティの恋人です。お医者さん。正規の医者では無いけれど。ブラック・ジャック的な。流石にあの人まででは無いけれど、腕は確かです。ヤクザ屋さんの治療とかしています。

 

この人は人間。そこは間違いない。ただ、セルティの為ならなんでもやる。……まぁ、それくらいは、よくある表現ではあります。恋人だからね。「恋人の為ならなんでもやる」、それはまぁ、よくある表現ではあるのですが。

 

……1巻の事件の黒幕です。恋人がメチャクチャに騙されました。「どういう事件だったのか」、含めて、表現が非常に難しいのですが、作中全体に大きな影響を与え続けている重要人物です。

 

 

 

どっちがヤバいのか、っていうと、質も違うし、人による部分も多いのですが……例えばセルティの戦闘能力を見て「ヤバくない」とは言えないし、そこで比べるなら新羅は、そんなに、強くは。必要な時に躊躇しない、くらい……でも、「迷う」のは確かだし、最終的な意見も、そこそこ割れると思うよ。俺は新羅の方がヤバいと思う。

 

 

 

……新セル、良いよな。

 

……でも俺、この2人の間に割って入ろうとする、鯨木さん(鯨木かさね)も好きなんだよ。

 

クールなスーツのメガネ美人の秘書がコスプレと猫語尾に興味を示してたら、それは可愛いやろ。多少悪党でも。…………多少……?……あー、でも、本人がした事は……いや……でも……多少……?

 

……悪人だけど可愛い、それで良いじゃねえか!思考停止とも言いますが。