そんなわけでついに発売!
読了し書き終わりました「Fate/strange fake 8」!
偽りだらけの聖杯戦争もいよいよ大詰め!ワンドロの準備も兼ねまして、ここに読書メモと感想を書いておきたいと思います!
新刊なので実況行為は控えましたが、ひゃあ我慢できねえとこちらに書いておきました。大体何ページを読んで書いたメモなのか示しておきましたので、俺と一緒に読書したいという変な人はよろしければどうぞ。変な人ですね。
あとはもうネタバレ注意です!一切配慮しないし、あといきなり8巻の感想を書いていくわけだから、今回の記事は本当、未読の人にはたぶん意味わからんと思いますよ!いつにもまして!
イシュタル討伐戦線勃発。スノーフィールドに災厄が降り注ぐ。
呼び寄せられた巨大台風――天の牡牛によって混乱する聖杯戦争。人理を否定するがごとき女神の暴虐を許すまいと、宝具を撃ち放つランサー。そこに立ちはだかるのはランサーにとって因縁の怪物、真バーサーカーだった。さらには神を憎み抗う復讐者による魔矢の洪水が降り注ぎ、『ネオ・イシュタル神殿』を中心に大規模な衝突が始まった。
そして、一人のサーヴァントが影の中から女神に告げる。
『――汝に、晩鐘を届けに来た』
一方、非常事態の中で共闘を目指すマスターとサーヴァントたちが渓谷にて合流する。だが、エルメロイ教室の面々を前にアヤカは……。
(Fate/strange fake 8 カバー折り返し より)
(P12)
冒頭文、〇〇の〇〇〇。これは「令呪」の「再分配」かな?ソラウさんとケイネスで令呪を共有してた奴……当時のゆっくり解説的なアレで「サラッと書かれてるけど神業」みたいに言われてた記憶があるぜ。
(P19)
掌底からのガンド。えげつない真似を。
ドリス・ルセンドラ。ちゃんとした登場は初かな?元々真ライダーのマスターになるはずだったけど、消息を絶ってた人ですね。
「鬼種」を目指し、肉体改造を続ける一族……アレもアレで難儀な種族なんですが。「隻眼」はシリーズをちゃんと追っている人なら誰かわかるんだろうか?何となく「月姫」の方面の匂いがするな。
(P35)
サラッと登場、「獣狩り」のゼムルプス家。カドックくんは元気しとるだろうか。まだ俺は目を覚ました彼に会って無いんですが。
教室の皆様、熱烈なファンは6巻でチラリとその片鱗を見せ、愛人志望はイヴェットちゃん(キャラデザめちゃくちゃ好き、中身もねー、『親愛の情は本物だがそれはそれとして利得で動く』軸が好きな気配がある)だろうが……殺意ってのは誰でしょうね。多分実質の厄介ファンn号だろうが。
(P46)
幽谷、無貌の翁。カバーの文でも自己主張が強く、全然忍んでいないアサシンのあのお方……。てっきり真アサシンの真名こそが、と思ったのですが、しかしこの書き方を見る限り、あるいはその前に立つ「影」こそが……?
(P53)
いっそガス会社もフロント企業としてこっちで作っちまえば良かったのになぁファルデウスくん。作ってたんだっけ?
(P54-55)
ネオ・イシュタル神殿。振り撒くは精神汚染一歩手前の『魅了』。偽アサシンや彼女を前にしたジェスターさえ気を取られるとは、恐ろしや。怖いもの見たさで見てみたい気もするが、うん、まぁ、ピーピングなトム君の二の舞よ。
(P64-65)
ヘラクレスにヒュドラ毒を撃ち込んだら、以降彼の攻撃の全てにヒュドラ毒が付随するの、はちゃめちゃなバグだと思うんですよね。弱点付いたんだから、そこは即死……までは行かずとも大ダメージを受けてほしい、そういう気持ちはある。
例えるなら、「アキレウスの踵を射抜いても全然暴れ回る」みたいなバグですよね。
仕様です。大英雄はこれだからな。
ピロクテテスは知らなかった。後で調べよ。
(P75)
ヴェルナーさんが出てくる事件簿は読んだぞ。「彼」はあのご老体本人か。遥か歳上の彼が生徒になっちゃうとは、二世も胃を痛められるだろうに……もうそんな事は誤差だろうか。
(P80)
……アレ聞かれるのお前だったの!?
いやー……正直これは想定外……あのPVはなんというか「あくまでもイメージ」というか……「がるぐる!(上)」のあの見開きだと思っていたので。
若かった俺はめちゃくちゃ混乱しましたとさ。
あの見開きの源さん、よく考えると言ってる事めちゃくちゃなんだよな。そっちが受け取ってくれない状況は通常無いだろ。なんだ?「ミラグロマン」に呪われた時には源さんのラーメン屋行けばいいのか?
多分だけどマジでミラグロマンに呪われた人が来たらあの人普通に断ると思うんだよな。
(P91)
エルキドゥさん、やりますねぇ。それでこそ「兵器」!無自覚にウォッチャーの「天敵」を引き当てるところとか特に……ウォッチャー(と老船長)の真名は、これはもう確定で良いのかな?
(P92-93)
エルキドゥさん、めちゃくちゃ辛辣で笑う。
(P96)
ああ!コレは知っている!「十二の試練」で最も世帯染みた、けれども絶対やりたく無い試練!地の文=サンも「嫌がらせ」とおっしゃってるが、実際まぁアレ嫌がらせだよね。
後、このやり方だと、どう考えても牛さん死ぬよね。……まぁそこの生死の話をするなら数十年手付かずな時点で……。生きているならただの牛さんじゃないんだな。じゃ平気か。
(P97-102)
イシュタルを「獣」と喩えたすぐ後に、「彼」がここまでの思慮深さを見せるのは、これは多分笑って良いところ。
(P104)
本質は道具。本質は兵器。それは確かに神代の、泥人形にとっての真実だ。しかし今の彼にはマスターが居て、その身も泥人形には在らず。ならばその本質は同じでも、意味するところは別となるか。
まぁ狼さんとしては道具とか言われても困るだろうしね。
(P119)
騙るは千両道化の影法師。なに、彼の「そっくりさん」が今更1人増えたところで、世界は何も変わらない。もう1人2人いるとかいないとか。
ところであの逸話、ちゃんとした出典は無いみたいだぞ。マジかよ。
(P125‐128)
因果の逆転。ゲイ・ボルクから続くFateの伝統であるが……そんな使い方をされるとは。魅了されたという事は、心があると言うことだ。
そして良いなぁ、エルキドゥの「本音」!
素で煽ってるみたいになっているのも勿論良いんですが、何より、「出来ることなら」が最高じゃないですか!
(P130)
「サンジェルマンに会った」、まるで真名のヒントにならないから笑う。年代も地域も絞れねえ!
(P135‐P147)
まぁ「同じ顔」ってだけならねぇ、騎士王と沖田総司が同じ顔の世界なんで、別にどうということも無いんですけれども。世の中3人はいるらしいしね。
……種明かしの空気良いな……。いやまだ種が明かされたわけでは無いが……。セイバーも締めるところは全然締めますからねぇ。とりあえず逮捕されてみたりはするが……。
まぁ悪い子じゃないですよ。それは確実。にしても誰だろうな本当……うーん、入れ替え子……あるいはお姉さんがやらかしたか……?
あれ、そもそもフィリアがイシュタルとして目覚めたキッカケはなんだった……?そして、サジョウに声をかけたのは確か……また読み返す必要があるか。
(P157‐159)
心中に目覚めたジェスター。
無視されるジェスター。
寝取られに目覚めたジェスター。
そして無視されるジェスター。
……好きだなぁ。なんかもう小物感がどんどん増していって……。小物も好きだからね私。「テンションが高くて台詞の長い男」属性持ちでもあるか。……本体は女の子なんでしたっけ?まぁ、それならそれで。そこはそんなに重要じゃないんだ。
(P164‐165)
……おう、来てしまったか……。
……先ほどの「因果の逆転」を使うのであれば、「来てしまったなら彼女は」と言えるかもしれないが、まぁそんな屁理屈を弄すような局面ではないのである。なにしろダイレクトに命の危機ゆえに。
(P169-173)
……(……歴代、特に静謐ちゃんの方を見る)。
……良いなぁ。真アサシン・偽アサシン……。この二人に「真」とか「偽」とかつけちゃうの、これはちょっともう野暮ですね。
野暮も好きなので俺はやるがね。
(P182)
お絵描きAIでオベロンの触媒を手に入れるってのは作者の成田さんがやってましたねぇ。……宝具詠唱とか入れてみたら面白いかもしれませんが、PCのスペックがアレだったりで、まだ手を伸ばせていないのです。
(P188-189)
そうだ。ファルデウス君は「彼」の地雷を踏んでいたのだったな……いやけどアレは真さんも悪いっていうか、少なくとも「残機」に関しては殺す前にちょっと一声掛けて欲しかったっていうか……。
「彼」の地雷を踏んだのはそりゃファルデウス君の責ですが、まぁ立場上どうせいずれは踏む地雷だったとも言える。
ただこれは全然シグマくんのブラフの可能性もあるよなぁ。少なくとも真アーチャーにそんな暇は無さそうだし。
(P193)
ふーむ……最初はシャムハトちゃんかなと思ったのですが、どーも違うみたいだな。「出会う前の事」と書かれているから……フワワか?
FGOの幕間まだやってないんですよね……いや成田先生が書いておるのは知っているんだが、しかしだからこそタイミングがですね……。
(P203)
この世界でもジウスドゥラさんが「彼」だった……?そういうことでは無さそうだが……。
(P208‐216)
(なんかすげぇ事やってる……→……なんかすげぇ事やってる……!)
(P226)
なんかみんなもう、ヒュドラ毒を気楽にロンダリングしすぎじゃありません?それ、初めはダガー1本分しかなかったはずでは?
(P237)
んー……読み耽っちゃったわ!ティーネちゃんもええねぇ。何の意味もない「未熟な子供」の叫びと献身が、それでも戦局を変えたのだ。
(P246)
ファルデウス!お前!やりやがったな!
(P250)
ハルリちゃんもねぇ、祭司長として、あるいはバーサーカーのマスターとしては、何も間違った事はしてないんですけれども。
(P262‐263)
クレタの土、還されても困ると思う……。
(P265)
ヒッポリュテちゃんも真面目ですからねえ。良い子よ。
(P288)
煙酔さん、そんな大物だったのか……。うん、奴さんは民を護るために死ぬ人だよ。……やや見通しが甘いきらいはあるが……。
(P309)
デュマさんこの巻ではちょっと出番少なめですが、まぁこの見せ場なら全然OKよ。
(P314)
照応とか言い出したらそれはもう事件簿なんよ。文字通りの「水たまり」である事だなぁ。
(読了)
……イシュタル、脱落。
……そして「彼女」は……、というところで、次巻!いやぁ良い!最高だ!
というのを「読みながら」の雑感とした上で読み終えた上での感想というか印象に残った点を徒然とやっていきましょう。
まぁキャラクター別にやっていくのがやりやすいかな。
偽ランサー
今回の「イシュタル(+グガランナ+真バーサーカー)討伐戦」において、最も「ノリノリだった人」。何せ生前からの因縁がバチバチであるからな。
7巻でティアと戦って、今回でもほぼずっと戦っていて、最終的にまだ割と元気で真バーサーカーも残っているので、多分まだまだ戦う人。頼りになるなぁ。以前から……それこそFGOにおいてもその人間離れした(そもそも人間ではないので当たり前といえば当たり前なのだけど)価値観は描写されていましたが、今巻では特にその本質……「神造兵器」としての一面が強く感じられたような気が。
それはなにも「記憶領域」だとか「聴覚センサー」だとか「メモリ」だとか……真アサシンを指して「ステルス機能」だとか、各種「機能」が機械風に再現されていたから、というわけだけでもないだろう。
なんででしょうね……そうテンプレ的に「普通の人間なら通常こうするが兵器だからこうする」みたいなシーンは無い……というか、Fate的にも成田的にも「普通の人間と違う判断をする」のは別に珍しくもなんともないし。ありとあらゆる「創作物のキャラクター」に同じことは言えますけれども。
……やっぱり、アレかなー……「彼」から離れ、イシュタルを止めようとする、そのあたりの語りで、自分自身を自分自身によって「道具」と定義したのが大きかったのか。もちろんあらゆるキャラクターの自己定義を間違いないモノ、とするのも違うのですが……なによりこのシーンにおいては、エルキドゥが「道具から離れ掛け」「道具に戻ろうとするが」「それを『彼』に咎められる」という流れであり、このシーンを以て「エルキドゥは道具(兵器)だ!」とするのは、何かが間違っているような気がするが。
しかしじゃあ「人間(っぽい)」なのか、というと、それもちょっと違うんだよなー……となる。なぜなら人間ではないからなのですが。
……そうか。まず俺の脳内において「エルキドゥは人間ではなく兵器である」という設定が大前提の事実としてあって、その状態でエルキドゥのパーソナリティ……敢えて言うならば「人間性」みたいなモノが描写されたことで、これが一見矛盾しかねない大前提を乗り越えた結果、「エルキドゥは高度な『人間性』を持つに至るだけのスペックを備えた超高性能兵器である」という結論に至り、その末に「エルキドゥの『非人間性(=兵器性)』」を強く実感することになったのか。
……じゃあ、そういう事で良いです。実際そういう事だろうし。エルキドゥには確かに人間性、感情や思考……と、「呼べるモノ」も存在するが、それはエルキドゥが人間(学名Homo sapiens)である事それそのものを意味するわけではない、というのは、まぁ妥当なところであろう。
実のところ人間と非人間(ただし人間を限りなく近く模倣することはできる)の差にそこまで興味がない、というのもありますが。そこに上下を感じているわけでもないし、ステータス欄の種族として見ているだけで……シグマ君がこの巻で「哲学的ゾンビ」について語っていたのは果たしてなんの偶然か。
さてエルキドゥの人間性を感じたことで逆に兵器性を強く感じた、という事で自分の中で決着がついたところで、どういう部分に人間性を強く感じたのか、という話をすると、うん、これはイシュタル神に対するキレ具合というか、辛辣さなんだ。
AIの進化もすさまじいというけれど、あのレベルの「煽り口調」で道具が人間と喧嘩できる日は果たして来るのだろうか。まー、いずれ間違いなく、早ければ今年中には来てしまうとは思うのです(なんならもう来てる?)が、なんというか、本当に末恐ろしいですね。
読みながらの感想では「(P97-102)」において笑いどころとしてしまった部分ですが、アレも……煽りというか、敵対心を込めて「獣」という表現がノータイムで出てくる当たり……エルキドゥにとっては自分のマスターである狼も、たぶん「生物」という、人間と同じような括りで考えていたのかな、とは今頃になって思いましたとさ。
イシュタル
今巻の実質的な主役というか敵役というかレイドボスというか。
FGOで味方になったり、バビロニアで敵対した時には、なんというか依代の影響がかなり強く出ていのだなぁ……と改めて実感してしまうレベルで、その実力はまさに神格級。「うっかり」とか(そんなに*1)望むべくもないのですぜ。
極めて高ランクの「魅了」は火薬や地面などの無機物・非生物さえ無力化してしまうのだ、とか、冷静に考えれば「そうはならんやろ」なんですが、しかしそれにはこう返すしかない……。
なっとるやろがい!
真面目に考えると「魅了」の本質が「無意識・自動的に魅了対象に有利な働きをしてしまう」だとするならばそれを無機物・非生物に作用させれば、化学反応やその他の物理運動を自らに有利なものに置き換える事が出来る……?
……とか考えてたんですがどうも「因果の逆転」によりマジで意識を目覚めさせているらしく、わけがわからねえな。
そんなめちゃくちゃな力で暴れまわる彼女も、とうとう「真アサシンの宝具」+「エレシュキガルによる『冥界』」+「デュマ・2世の共著『神殺しの矢』」の前に倒れることになったわけですが。いやぁ、よくもこれだけパーツを揃えたモノよ……。デュマと2世とあとヴェルナーが居ると、大体の場面で「代用」が効いてしまう、というのはあるかもしれないけれども。聖杯戦争運営は、プレミアム殿堂コンビとして指定すべきかもしれない。
凛と「彼女」のつながりは、これは事件簿か、続編の冒険かな?FGO時空とは……そもそもグガランナがそこから来た疑惑も強いので、それだけでもまぁ無くは無いか。要因の一つとして「ギルガメッシュの遺骸」があったのは語られていたけれども。
力を思うがままに振るっている時の尊大さも、散り際に見せた……アレはなんと表現するのが適切か……うーん、やっぱり尊大さも、そのどちらも魅力的な良いキャラでした。
……こう書くと「尊大さ」しか魅力がないみたいな感じになってアレですが、違う……いや違くない?……「尊大さ」を色んなベクトルで持っている、そういう女神様なのですね。
まぁ、人類の敵ではありますけれども。エルキドゥさん、マジで嫌がってて笑うんだよな。
偽アサシン
真アサシンとの遭遇とか、離れたシグマとの関係とか……書かれたすべてのシーンが名シーン、という感じで良かったですね。
真面目にかなり「真アサシン」との会話とかは、両者がそれぞれどういう在り方のどういう存在なのか、というのを短いながらにしっかり描いた良いやりとりだとは思うのですが……それは「真アサシン」の方に回すとして……。
……じゃあ何が印象に残ったのかといえば、それはやはりジェスターとの漫才じみた会話になってしまうのですが。いや、漫才じみてはいるけれど、それはそれとして悪辣な「手」を最後に用意してくるあたり、ジェスターさんマジでぶれねえよな、とはなるのですが……。
……少し気になるのは、ジェスターが最後の罠として、「逃避」を口にしたのが、本人曰く「愛を妥協した」その直後だったこと。上ではこれを指して「寝取られに目覚めた」と表現したわけで、その相手は「異邦の力」だったわけですが……もしかして本当に「自分じゃなくても良い」と思い始めた……?
……なんとなくですが、コイツ、退場はするにしても死なないような気がしてきたな。
そしてそんな彼女の「切り札(らしきもの)」もついに判明……。「霊基の根底・自我さえ覆し、過去のハサンの模倣を一つに纏める」というもので、恐らく使えば良くて退場、悪ければそのまま狂化しレイドボス化、という感じかな?
まぁ使おうと思った矢先にあんなことを言われては、たぶん今回は使わないと思いますが。真アサシンさん、本当に善きお人やで……。
そして地の文=サンにMVPともされた「煙酔のハサン」の使いどころ……。
煙酔さんといえばFGO1部6章でトリスタンへの約束の文面をミスったことで有名だが、彼の高潔さはそれでもマジだったし……そしてその実力も割とマジだったのだ……。……なお、トリスタンへの約束は、仮に本人が「こう約束させるべきだった」とした文面においても、恐らく普通に反故にされたと思われる。セルフギアスとか無いし……ぶっちゃけ一方的に言うだけ言ったやつなので相手が大人しく守ってくれると思う方が割とあのうんまぁなんてうか。
真アサシン
というわけで真アサシン改め幽弋のハサン!
……俺のPC、弋って変換できるんスね。初代様の影法師……とのことですが、その過去については黒塗りが多く、不明な部分も多い……初代様ご本人、というわけではなさそうなのですが。……明かされる日、くるのか?考えてはあるんだろうから、あるいはどこかでまた登場するのか……FGOもまだちょっと続くみたいですしねぇ。
マスター殺しに専念された場合、その暗殺を防ぐ手段はほぼ存在しない……というのはまぁ今までの描写からもわかっていましたが、今回は切り札たる宝具まで判明!
……「消滅確定時誰か1人を道連れにする」……おおう、マジで相手したくねぇ……。そもそも認識できる人が限られている中で、苦労して倒したらこれがとんでくるわけだ。最悪である。そもそも「苦労して倒す」ハードルがまず高いのに。「影」の設置と「厚みのない360°斬撃」は宝具でも何でもないただの技術なので、全然宝具ナシでも戦える人なんだよな。アーラシュとかと同じ枠。
残機潰しとかもあれはあくまでマスターの命令を聞いただけ(ファルデウス君視点では一声掛けてほしかっただろうが)だし、聖杯についても「願望器とか要らん」してるので……敬意と覚悟を持って接するのであれば、かなりの確率で優勝……というか願いを叶える事はできるのでは。根源(本人に自害を命ずる必要がある)とかはわからんけれども。呼んだファルデウス君もそこそこやらかしているし、腹に一物あるんですが、まぁそれでも無事は無事だったしな。
ファルデウス君が令呪をあの使い方した時は「またやらかしてる!」と思ったのですが、冷静に考えたら消滅が確定した後に消滅を前提にした命令をしただけなので……「無意味」以上の意味はない?……いや、それでも何とかするのがファルデウスくんなのです……。オーバーフローというか……何かしらの形でバグりそうではある。
そんな真アサシンさんが、偽アサシンを諭す流れとかはかなり好みでしたね。
偽アサシンを「間違っている」とか、そういう言葉では責めず、けれども安易に認めることもせず、1人のただの「熱心な信徒」……「守るべき民」として接するその姿勢は、確かなその立場にある人というか、導く者としての矜持を感じさせるものでした。
無論、究極「ハサンではない」相手への対応なので、若干甘めだった、というのはあるかもしれないが。
さて、そんな真アサシンの言葉を受けて……偽の、しかし確かにそこにあるアサシンは何を為していくのか。それはこれからも見守っていきたいところ。
とりあえず厄介なマスターに始末をつけるところからだ!絶対ちょっかい自体はまだまだ出してくるだろうから。
案外妥協したのを真キャスターあたりに幻覚混じりにネチネチ責められて終わりそうな気配もある。それで折れるならそれはそれでええんじゃないですかね。
セイバー
彼について語るならなんと言ってもエルメロイ教室……というか凛とのピリついたやり取りだろうか。
結果としてはああいう形に落ち着きはしましたが、いやでも「茶番だった」とは絶対に言えないからな……。今回でその「危うさ」というか、ある種の「英雄性」が明らかになったのも大きいが、よりキャラクターとしての旨味が増したのではないかと思います。
どこまでもマスターに味方する、その言葉や姿勢には間違いなく嘘はなく。さてではいよいよその「マスター」の正体が明らかになったらどうなってしまうのか……というところで、次の巻へ続くわけですね。楽しみ。
戦闘においては……今回はアヤカとエルメロイ教室の護衛役、と言ったところか。色々と便利な能力持ちなのですが、流石に「単純火力」がやや足らん……!
まぁあの性格と連射の効く中火力、便利な御一行の力の数々を兼ね揃えた上に単純大火力まで足りちゃうと、Apoにおける金時みたいになっちゃう、というのはあるのかな、と思います。
真アーチャー
グガランナを食い止めつつ、最終的にはその霊核を「天つ風の簒奪者」にて奪い去り自分の力に変えちゃった……恐らくはレイドボス第2号。少なくともヒッポリュテはやる気満々だぞ。
なんといっても「簒奪者」の無法具合ですよね……。「神秘」であるならサーヴァントの宝具以外も奪う事が出来るのか……流石になんらかの上限なり制限なりはあると思いますが。
……あるとすれば「制限」の方かな、史実ベースで「これを為したのは確実にアルケイデスではない」との証明が為されている事象……を基にした宝具に対しては使えない、とかそんな感じで。既に奪われた「悪魔説」はまぁ、こじつければいけるだろう。切り裂きジャックは正体不明なので、そのあたりを否定するのも難しそうだし。
……上限はなさそうなんだよなぁ、グガランナの核が奪えちゃった以上……。
プロメテウスの不死によるリミットもありますし、恐らくはそう遠くないうちに「自壊」してしまう彼ですが、果たしてその時までにどれほどの被害が出るものか……ポルテちゃんには頑張ってもらいたいものです。
正直「『十二の試練』の代償に考えるには簒奪者ちょっと弱いよナー……奪わなくても十分強いからナー……(ダーティな手段を取るバズディロットからしてみればアーチャーのままでは使い難くてしょうがない、という事情はあるにせよ)」と、考えていた部分はあったのですが……やはりそこは大英雄、どのクラスで呼んでもぶっ壊れているのは間違いないのだな。
ちなみに敢えてプレミの話をするなら「バーサーカーで呼ぶ」ですね。アインツベルンは反省してほしい。本当に。
シグマ
現代に産まれた「神殺し」。
喜劇役者の名演技に万雷の拍手を。
そんなわけで見事「神殺し」を果たした彼ですが、「ウォッチャー」によって得た規格外の情報力を見事に活かしていましたね。大したものだ。誰に何を言って何を言ってないのか把握するだけでも一苦労やぞ。
彼がこのような大役を担うことになるのは……正直ある程度分かっている事ではありますが。今までも結構色々やっていたし。
それでも彼が「喜劇を演ずる」という軸を得た事と、それを見事に為しえた事は、とてもうれしく思います。偽アサシンちゃんとも何ともいい関係になってるしな……色々な意味で今後が気になるところだ。
さて、そして恐らく次巻以降の引きとなる「警察のスパイ」は、果たして誰なのか、そもそも存在するのか、デュマに協力してもらうためのブラフだったんじゃないのか?
……まぁ、たぶん存在はする……というか、ジョン君じゃないかな?
本人も意図しないところで、真アーチャーと戦った時に何か情報収集系の「十二の栄光」を使われた、とか、そんな感じだと思います。彼もどうなっちゃうんだろうねぇ、なんか大変そうだからねぇ。
仮にそうだとすれば難行の一つ「黄金の林檎狩り」から【アトラスによる代行】が怪しいかな、と思います。
己に比肩し得ると認めた対象を「アトラス」として認定し、力を底上げすると同時に自らの耳目と代わり情報を収集する、とかそんな感じで。本来の使い方は味方の強化・情報共有かな?ちょっと小賢しいけれども、最も非戦闘用っぽい「家畜小屋掃除」から【濁流】を抜き出してきたのだから、ちょっとくらいはこういう小技っぽいのがあっても良いだろう……。
これを使われている、と仮定すれば、「ジョンの状態」にも説明がつくしな……やたらと地の文=サンが気になる書き方をしているので次の巻以降心配だ。あと「アトラス」自体はFGOのオリュンポスでもチラっと出てきましたが、どうもその「チラッ」具合が「後で誰かが外部で補足します」みたいな匂いを感じさせてならない。具体的にはBLEACHのドン・観音寺とかシャズ・ドミノとかの匂いがする。
ま、違ったらそれはそれで良いんだけどサ!
凛(エルメロイ教室+ドリス)
まず、ドリスちゃんのキャラデザから「癖」を感じました。ツリ目ギザ歯肉弾系……良し。
いやー、考えてみれば「Fateシリーズの原文で何にも混じっていない凛を見る」のは初めての経験か……。SNもアニメ・映画と漫画で見ただけで……事件簿(とその続編の冒険)にも出てくるらしいが、俺が読んだ巻には出てこなかったからな。FGOの凛は何かしら混じっているし。
なんというか、そうですね……。
……つっよ。
アニメの時だったかなー、「凛の強さは凛がリアクションしてくれないからわかりにくい」みたいな話があって、実際俺も「設定上の強さ」としての五大元素使い(アベレージ・ワン)とかはしっかり認識していたつもりだったのだけれども……いや、「アイアス使えんの!?」とか、切り札の「巡る五つの星」だとか、それを巡ってのドリスとの戦闘の駆け引きだとか、エレシュキガルの補佐を受けた際のアドリブ力だとか……認識が足りていませんでしたねぇ。
そんな強さをはっきり見せたうえで……個人的にはもう少しリアクションを大き目に取ってほしかった、という側面はあるものの、「確かな経験と実力のある大物魔術師」として、魅力あるキャラクターの1人として、今回の聖杯戦争には欠かせないキーパーソンとなりました。遅めの登場だったから活躍に若干心配していたが、杞憂だったな!
リアクションもそれはそれで成長の証なのです。あれからも色々あったようだし、恐らくは「慣れた」のだと思われる。あれよ。読者さんが今更「この聖杯戦争は何かがおかしい……」みたいな事言われても( ´_ゝ`)フーンなリアクションするのと同じよ。
エルメロイ教室の面々はなんというか「成田良悟」っぽい集団というか、与えられた情報屋ややり取りに対し、ああだこうだとそれぞれの立場から色々な事をワイワイガヤガヤする……不良集団とかダラーズとか、そういう感じの集団として良い感じに描かれていました。恐らく「成田良悟のそういう集団」のなかで最もINTが高い……いや一概には言えないか。アイツら変な知識は沢山持っているからな。シャフトの「水」とかはアリにするのか、とか色々あるし。
ティア・エスカルドス
君はレイドボスに為るのだろうか。
エルメロイ教室が来ているのでその対応に困りながら、とりあえず「グガランナ」を止めてくれて、そして真アーチャーに驚きながらエルメロイ教室に「危ないから帰り」と忠告してくれた人。
行動だけを見るのであれば善玉である。というか、本人の思考を考えても、ううん、まぁ……善玉で良いんじゃないですか?少なくとも倒すべき優先度はある程度後ろの方だろう。
その「製造目的」や「行動指針」が現行人類と合わない、というのはあるかもしれないが……うーん……かなり自重してくれているしなぁ。少なくとも「暇だから大蜘蛛を起こして世界滅ぼそう」とか言い出すヤツよりは全然マシよ。なんかFGOの方で大変なことになっているみたいですねぇ。俺は今から特番の偽アサシン召喚シーンが楽しみですよ。ニコニコのコメント有りで見たいな。
彼が「彼」に戻れるのか否か、というのは……本人は否定的ですが、個人的には「戻れる」と思います。彼に出来ないという事は、魔術では無理、ということになるのだろうから……「魔法」一歩手前の、聖杯……疑似的な第三魔法までは行ける、との事なので、恐らくはそれを使うことになるのかな、と予想。
あとは彼が試したやり方だと、恐らく彼自身の事は考慮に入れてねーだろーし、そーすると「彼」はまー、それなら戻ってこねーだろーから、以降も以前同様「同居(一度出てきちゃった以上何らかの形で出てくる頻度は増えるかも)」を選択肢に入れるなら、きっかけさえあれば戻って来るのでは、とも。
ただ、今後もエルメロイ教室の味方をし続ける……完全な善玉になる、のかはまだ分からないので、そこも合わせて今後の動向が気になりますね!
サジョウ・アヤカ
君はレイドボスになるのだろうか?
というわけで正体が判明、「三基の魔力炉」!
なんだそれはって言うのであれば、アレよ。Fate/Zeroで「御客人にはケイネス・エルメロイの魔術工房をとっくりと堪能してもらおうではないか。フロアひとつ借り切っての完璧な工房だ。結界二十四層、魔力炉三器、猟犬がわりの悪霊・魍魎数十体、無数のトラップに、廊下の一部は異界化させている空間もある。(笑いながら)お互い存分に秘術を尽くしての競い合いができようというものだ。私が情けないという指摘、すぐにでも撤回してもらうよ」(Fate/Zero 6話より)ってケイネス先生がソラウさんにドヤ顔してた……その「魔力炉三器」よ。
まぁなんで魔力炉が人間の形をとっているんだとか細かい部分は恐らく次の巻になるのでしょうが、いずれにせよ「異常な魔力供給量」の正体はこれだったわけですネ。ケイネス先生はすげー強いよ!(そしてそんな強さをほとんど活かせない聖杯戦争に行っちゃったのがケチの付き始めだよ!)というのは今まで事あるごとに語られてきたと思いますが、そんなケイネス先生の「切り札」を支えている「魔力炉三器」は、そりゃあ当然、タダモノじゃあなかったわけである。霊墓アルビオンで発見されたとかなんとか。
……ケイネス先生、マジで聖杯戦争に全力BETしてたんだな……。そんな先生から最も重要ともいえる「英霊の触媒」を盗んで勝手に使ったやつがいるらしいぜ。許せねえな。
そんな彼女自身の話をするのであれば、今回でより一層強まったであろう、セイバーとの信頼関係だろうか。自分自身にどこまでも味方をするセイバーの「危うさ」を知り、改めて彼のマスターとしての「覚悟」を決め……た、その矢先にこれであるからなぁ。二人の関係……は、たぶんどうにも変わらないと思うのですが、まぁ今後どうなるかは誰にもわからず、楽しみです!
兵器が人間性を見せたら「兵器性」がより強くなる。
ならば人間だと思っていた「モノ」が人間性を見せたなら?
……個人的にはそんなところも楽しみにしていきたいところ。これは俺の感性の問題なので、本当に「個人的には」でしかなく、世界に俺だけの楽しみがあるのは良い事だと思います。
まぁ。もともとそんなに強く「人間」だと思っていたわけではないんだけども。